アメリカ・シアトル州の大病院を舞台に、仕事や恋に奮闘する個性派ぞろいのドクターたちの人間模様を描くヒューマンドラマの最新シリーズとなる「グレイズ・アナトミー シーズン19」が、10月4日より配信開始。ドラマは早くも次回作の制作が決定しているが、番組開始時からメインキャラクターのメレディス・グレイを演じるエレン・ポンピオは、シーズン19でドラマレギュラーを卒業することになり、同シーズンでは彼女の集大成ともなる“卒業エピソード”が描かれる。そんなシーズン19は、前シリーズで新人医師を育成する研修プログラムの認可を取り消されてしまったグレイ+スローン記念病院が半年後、プログラムの再開にこぎつけ、新たな研修医たちを迎え入れるところから始まる。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】“卒業”控えるメレディス先生も研修医たちのために奮闘
■通算400話を超える大人気医療ドラマシリーズ
同作はアメリカで2005年に放送が開始され、ドクターやレジデントたちが人生に起こるさまざまな出来事に翻弄(ほんろう)されながらも、笑いあり涙ありと全力で前向きに生きていく人間模様を描いた内容となっており、現時点で医療ドラマとしては全米史上最大のロングラン(シーズン数・エピソード数ともに)の大記録を打ち出している人気シリーズだ。
同シリーズの主人公メレディスが、医師のインターンとしてのキャリアをスタートさせたところから、物語は始まった。厳しい医療の現場に四苦八苦しながらも、医師を目指して奮闘したメレディスは、多くの出会いや壮絶な別れを通して成長していき、現在は外科部長代理として病院と患者、そして多くのドクターたちを支えている。
シーズン19でもメレディスの同僚には、同シリーズではおなじみのリチャード(ジェームズ・ピケンズJr)やミランダ(チャンドラ・ウィルソン)らが継続して登場しており、物語の脇をしっかりと固めている。
■個性的な5人の“新顔”研修医も登場
さらに本シーズンでは、研修医として5人のフレッシュなメンバーが新たに出演している。研修医の中では最年長であり、ずる賢く自信満々で傲慢な態度のブルー(ハリー・シャムJr)、訳あり家族の中で育った生い立ちを持ち、研修前に整形外科医のリンク(クリス・カーマック)と“交流”があったジュール(アデレイド・ケイン)、同期に闘志を燃やし、毒づいたジョークを放つミカ(ミドリ・フランシス)、5人の中でも一番落ち着きがあり優秀なシモーネ(アレクシス・フロイド)、お調子者でおどけた感じが危なかっしいルーカス(ニコ・テルホ)の個性派5人が第1話から、早速医療現場で奮闘している。
■研修初日から臓器移植手術の現場へ
シーズン19の第1話では、研修医たちのプログラムが再開した初日に、グレイ+スローン記念病院は竜巻に巻き込まれて崖から転落したバス事故を受け、多数の脳死患者が運び込まれる非常事態に陥る。
15人の脳死者のうち、9人が臓器移植のドナーの可能性があり、研修医たちは脳神経外科医のアメリア(カテリーナ・スコーソン)の判断の下、患者の家族たちにその現実を慎重に伝えていく。そんな中、研修医のルーカスが誤った家族に伝達してしまい、一刻を争うドナー手術を控えている状況の中で病院内はてんやわんやな状態に。
事故被害者の多くが臓器ドナーの意思表示をしていたため、病院内には臓器提供を待つ多くのドクターたちが列を作って並ぶ中、メレディスは前シーズンの終わりで、距離を置く選択をしていたニック(スコット・スピードマン)と6カ月ぶりの再会を果たすことになる。
メレディスは、外科医不足のため優秀なニックに急きょ3つの臓器移植手術を依頼し、彼は受諾。ルーカスの伝達ミスは、ブルーの機転の効いたうそにより事なきを得て、また難解な手術を成功させたニックに対してメレディスは、研修プログラムの責任者になってほしいと依頼をする…ところまでが第1話だ。
序盤からテンポよくストーリーが進展しており、メレディスがどんな形で卒業していくのか、そしてさまざまなハプニングを引き起こしそうな一筋縄ではいかぬ研修医たちの動向も気になる、長寿シリーズだからといって全く飽きのこない最新シリーズの幕開けとなった。
「グレイズ・アナトミー シーズン19」は、ディズニープラスの「スター」で毎週水曜に独占配信中。
文=suzuki
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