YBCルヴァンカップ準決勝第1戦、横浜F・マリノスvs浦和レッズが11日に日産スタジアムで行われ、ホームの横浜FMが1-0で先勝した。

2018年以来の決勝を目指す昨季のJ1王者横浜FMと、2016年以来の決勝を目指す昨季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)覇者浦和。今季のJ1では横浜FMが最多52得点、浦和が最少22失点という、対照的な数字で上位に顔を覗かせている。

横浜FMは今夏加入のナム・テヒを[4-2-1-3]のトップ下で起用し、前線4枚に外国籍選手を並べた一方、故障者を抱える守備陣は上島拓巳と角田涼太朗のセンターバックでスタートした。

対して浦和はマリウス・ホイブラーテンとアレクサンダー・ショルツの双璧に加え、最後尾にはGK西川周作が控える。[4-2-3-1]の最前線にはJ1出場停止中のホセ・カンテが入り、トップ下にはニューヒーロー賞の得票上位に名を連ねる早川隼平が起用された。

今季J1の対戦成績では横浜FMの1勝1分け。日産で勝利を収めているが、序盤は浦和がショートカウンターから好機を作る。3分、高い位置でのボール奪取から2対1の局面を迎えると、早川が右ポケットから自らシュート。中央にはホセ・カンテも構える中で自ら狙ったが、GK一森純に阻まれた。

13分には小泉佳穂のクロスをホセ・カンテが収めてボレーと、前線のチェックが良い攻撃へつながる浦和。だが、直後に空中戦の着地で早川が足首を負傷し、急遽関根貴大の投入というアクシデントに見舞われてしまう。

一方、徐々にボール保持からの前進が可能となった横浜FM。バイタルやボックス脇までの運びやクロスも幾度か入るものの、決定的なシーンまでには至らず。ならばと21分には永戸勝也が距離のあるFKを直接狙うが、枠を捉えられない。

前半終了間際には浦和が長いボールを起点にホセ・カンテの反転シュート。横浜FMも敵陣中央でのクイックリスタートからエウベルがミドルを見せたが、両者無得点のまま前半を終えた。

後半も序盤はカウンターからホセ・カンテ、CKから柴戸海、さらには関根の左足ミドルがGK一森を強襲と、浦和が複数のチャンスを迎えたが、スコアを動かしたのはホームチームだった。

エウベルがボックス左角付近からバウンド処理の難しいクロスを入れると、ファーのヤン・マテウスに対応した荻原拓也がハンド。横浜FMにPKが与えられると、61分にこれをアンデルソン・ロペスがGK西川の逆を突いてきっちり仕留めた。

追い掛ける展開となった浦和はすぐさま小泉に代えてACLで結果を残した髙橋利樹を投入。髙橋は前線から献身的な守備を披露するが、コンタクトを受けた渡辺皓太は腰のあたりを抑えて担架でピッチを後に。横浜FMはこれを機に喜田拓也を含めた3枚替えを行った。

浦和も興梠慎三、ACLで鮮烈デビューのエカニット・パンヤと攻撃のカードを切って攻勢を掛けるも、好機は作るが点が取れないという悪い癖が覗き最後までネットを揺らせず。

加えて試合終了間際には宮市亮の突破をファウルで止めた酒井宏樹が、この日2枚目のイエローカードを受けて退場処分に。第2戦は出場停止という苦境に陥ってしまう。

結局このまま試合は終了。アンデルソン・ロペスのPK弾を守り切った横浜FMが、最少点差で先勝した。

第2戦は埼玉スタジアム2○○2に会場を移し、15日17:00キックオフで行われる。

横浜F・マリノス 1-0 浦和レッズ
横浜FM
アンデルソン・ロペス(後16[PK])