一般社団法人 うつほの杜設立準備会(代表理事:仙石恭子、以下「設立準備会」)は、「うつほの杜学園(仮称、以下「うつほの杜学園」)」の学校長候補として市川顕氏(東洋大学国際部教授 兼任)を決定しました。市川氏は開校時に正式に学校長に就任予定です。今後は設立準備会の中心メンバーとして、教員採用やカリキュラム設計などにもアドバイスをいただきます。
また、企業との初の包括連携先として、南紀白浜にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」を運営する株式会社アワーズと契約を締結することを発表しました。
さらに、10月10日(火)より、学校設立資金調達に向けて、目標金額3,500万円のクラウドファンディングを開始しました。
新しい学びの場づくりにご賛同いただける全ての方々・自治体・企業と一丸となり、2025年4月の開校に向けて準備を進めてまいります。
この度、クラウドファンディングを開始した10月10日に「うつほの杜学園決起会」を行い、新体制およびクラウドファンディングに関する詳細を発表しました。

「うつほの杜学園」とは

うつほの杜学園は、「熊野古道を世界とつながる学びの聖地へ」を目標に掲げた探究型グローカルスクールを実現する小・中一貫校です。

同学園が目指す探究型グローカル教育では、地域社会と世界、自然界とつながる中で出された教科横断的なプロジェクトを中心にした「自分軸での学び」を大切にします。うつほの杜学園は「自分軸での学び」を大切に、「関係力」「探究力」「創造力」を育んでいきます。

「グローカル」とは、「グローバル=地球規模の視座」と「ローカル=身近な地域社会の視座」の両方を持つこと。そのため、バイリンガル教育にも力を入れ、英語の授業に加え、一部教科も英語で行う予定です。加えて、日本の小・中学校の義務教育の内容もカバーしたカリキュラムとなり、卒業時には私立校の卒業証明書が発行されます。

学校設立を目指す場所は、世界遺産である熊野古道を持つ和歌山県田辺市中辺路町です。海や山もある大自然や温暖な気候、1000年以上の歴史があるこの豊かな地を、世界の子どもたちと日本の子どもたちが集う国際的な学びのフィールドとし、自分の力でグローカルに活躍できる人材を育むことを目指しています。

◎一般社団法人うつほの杜設立準備会 仙石恭子代表理事 コメント

自分自身の子どもの教育を考えたときに、「実体験を通じて、探究型教育、世界とつながる教育」が大切で、そのように学べる学校が和歌山には必要だと感じています。働く母として、みんなでそのような学校を作ることができれば、この街、この国の未来を変えられると思っています。

学校理念は、「グローバル社会で幸せに生きる力を全ての子供たちに」「自らの力で未来を開く」「熊野古道と世界がつながる学びの聖地へ」とし、その理念を叶えるために、世界・地域・自然とつながり、関係力・想像力を育んでいく「探究型グローカル教育」を行い、2025年4月開校を目指しています。

1学年25名定員とし、小学校150名・中学校75名の小中一貫校です。学費は生徒一人あたり年間80万円~100万円を想定しています。中辺路にある旧二川小学校跡地での開設を予定しており、田辺市・旧二川小学校周辺の地域住民の方々と三者協定を結んで準備を進めています。

本プロジェクトは2021年に設立準備会の前身となる一般社団法人ワカヤマスコラボを4人のメンバーで発足し、今までにたくさんの仲間が集まってくださいました。現在の体制は、副代表:小佐田裕美(こさだひろみ)、スクールアドバイザー:石川一郎(いしかわいちろう)、校長就任予定:市川顕(いちかわあきら)です。

【一般社団法人うつほの杜設立準備会代表理事 仙石恭子】

共創パートナー 田辺市長 真砂充敏様 コメント

昨今、全国で人口減少、少子化が顕著な問題となっており、小中学校の数は年間2校ずつ減少しています。田辺市でも残念ながら、中学校が18 校から14校、小学校は36校から25校となりました。廃校利用にも色々なケースがありますが、学校として建設されているため他の目的に利用しづらく、再利用は難しいという課題があります。

そう考えると、うつほの杜学園は廃校を学校として利用するベストな選択。ただ、子供の数が減っているなかで新しい学校を作るのですから、簡単なことではありません。田辺市は現在、合併から18年。うつほの杜学園開校予定の再来年(2025年)は合併20周年となり、学校のスタートが重なるという不思議なご縁を感じております。

人口減少と合併には関係があります。我々は田辺市持続可能な街として作っていくかということをもっと具現化できないかと、合併20周年に向けて考えているところです。 

熊野古道も「道」ですが、田辺市は、持続可能な街を「道」として繋げて行こうと考えていて、2022年5月に内閣府からSDGs未来都市として認定されました。(持続可能な街は)環境があり、社会があり、経済があり、そこに、持続可能な未来を作る人が必要です。サステナビリティを作る人を創る教育が何より大切。そのようなことを考えていた2022年6月に、仙石さんと出会い、ご縁を感じました。そしてその年の12月に地域のみなさんから学校設立に向けて要望を受けました。仙石さんとの出会いからわずか半年で地域の方々からの要望書が出たのが大きかった。そこで、共創パートナーとして協定を結びました。

田辺市としても、予定どおり、この事業が進むことを期待しています。本年9月議会にも予算を提出しており、学校設立に向けて一致団結し、協力いたします。

学校の改修費は田辺市の補助金を活用する予定で準備中です。そのほか、まだ足りない予算をクラウドファンディングで集めます。2025年の開校を願っています。

田辺市長 真砂充敏様】

学校長選出の背景

 この度、うつほの杜学園の学校長候補に市川顕氏を選出いたしました。うつほの杜学園は、探究型グローカル教育の実現を目指しています。市川氏は東洋大学の国際学部グローバル・イノベーション学科にて、地方創生やグローカルに関する研究を長年おこなっており、うつほの杜学園が目指すグローカル教育の具現化に適任であると考え、学校長候補に就任いただくこととなりました。

学校長候補 市川顕氏 コメント

探究型グローカル教育に携われることを大変嬉しく感じています。

我々は今、世界では多くの紛争、足元では地方創生・過疎化・温暖化・様々なグローバルイシューが横たわっています。このような問題を解決できる能動的な学習を深められる環境を少しでも子どもたちに創ってあげたい。また、子どもたちは一人の人間として、すでに想像力や探究力が内在されている。そこで、いかに良い環境でそれを引き出すことが出来るかが、うつほの杜学園のポイントだと考えています。

うつほの杜学園の開校エリアには、熊野古道の休憩場所となる高原・川・森林があり、熊野古道を歩く海外および日本の方々、地域の方々の大きなお支えがあります。この熊野古道の地で、この環境を活かして行える教育を提供していきたいです。

(学校設立予定の)中辺路および熊野古道サステナビリティを考えるのに最適な場所で、我々もそうした活動に賛同しています。また、ウェルビーイングの考え方を取り入れ、ウェルビーイングスクールディレクターを配置し、生徒も教職員、楽しく幸せに笑顔で過ごせる学校運営をしていきます。

うつほの杜学園には、大きく分けて4つの特長があります。

1. バイリンガル教育:

世界に羽ばたく、羽ばたきたい学生が羽ばたける素地を作りたい。いくつかの教科において日本語だけでなく英語での指導を行います。東洋大学の外国留学生と交流を持つ中で、英語しか話せない人とのコミュニケーションをどうやってとっていくかを能動的に学んでいく子どもたちを育てたい。

2. 探究型プロジェクト:

教員の指導のもと、子供たちが感じたなぜ?を積極的に探究していく。

その過程で自然界や社会の問題を理解する手法を取りたい。

3. 食学:

自然豊かなここ和歌山の地は、海の幸、山の幸に恵まれています。

私たちの身体は私たちが食べたものでできている。

そんな、本来は当たり前のこと、自分たちが食べるもの、地域の人たちとつくる、

命の大切さを子どもたちに学ばせたい。私たちは動物、植物の命をいただいて生きている。

4. 紀伊国フィールド体験:

日本の誇る財産は、水、森林です。どこの国も、水と森林が足りません。見過ごされてきた日本の最も重要な財産、木、水、森林を、体験型教育で子どもたちに教えていきたい、伝えていきたい。

私たちの教育理念を具現化するための時間割表を、今、考えています。具体的には、理科と社会を探究型プロジェクトに結びつけます。他方、読み書きそろばん、ICTについては、きちんとした学力の育成をはかり、進学にも困ることはないようにします。

また、食学は自分たちで作り、調理し、そして食べる。地域の方々に伝統的な食の知識を教えていただく。そのような科目を準備しています。

探究型プロジェクトについては、理科と社会を統合したいと考えています。あの場所で体験できる教育を考え、1年生から6年生までテーマを設けての学習を予定しています。例えば、4年生は「道」をテーマにしたいと予定しています。熊野古道を通じて社会の問題、道ができた歴史、現在あるいろんな交通機関、宿場町、どうしてその街に至ったのか、本宮に至ったのかなど。教科書の順で学ぶのではなく、自分たちで再編成し、自らの経験で学べるようにしていきたいと考えています。

学校長候補 市川 顕氏】

東洋大学国際学部 教授 兼任 東洋大学グローバル・イノベーション学研究センター長

政策情報学会 会長、政治社会学会 副理事長

専門:EU気候変動・エネルギー・環境政治/地方創生

株式会社アワーズとの包括連携を発表

 うつほの杜学園と南紀白浜にあるアドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズ(以下「アワーズ」)との間で包括連携が結ばれることになりました。本連携は、うつほの杜学園として初めての企業との連携契約となります。今後、アワーズとは、探究型プロジェクトなどをご一緒させていただく予定です。

◎株式会社アワーズ 取締役白浜事業所長 中尾建子様 コメント

ご縁があり仙石さんと2021年に初めてお会いしました。その時は場所も何も決まっていなかったですが、「グローカル教育の場を作りたい」とおっしゃっており、その熱意に触れ、なんてすごいことかと思っていました。今、ここまで進んできた姿を拝見し、ぜひ共創パートナーとして協力したいと思っています。アドベンチャーワールドは、多くの命を預かっている大切な施設です。世界では数が少なくなった動物の命を守っていく大きな役割も担っています。わたしたちの理念は「命を見つめ、問い続ける」です。うつほの杜学園には、私たちのこうしたフィールドを、探究型の学びの構築に大いに使っていただけたらと考えています。同時に、私たちも学べたらと思っています。現在すでに1名のスタッフが定期的にお伺いし、人材交流もしています。双方の強みを生かして一緒に協働していきたいです。うつほの杜学園の開校を、本当に楽しみにしています。今回のクラウドファンディングが成功し、予定どおり開校できることを願っています。

【株式会社アワーズ 取締役白浜事業所長 中尾建子様】

みんなでつくる「世界でここだけの学び」クラウドファンディングがスタート

 うつほの杜学園は、学校に関わる子どもたちのみならず、先生や子どもたちの家族、新しい学びの場づくりにご賛同いただける全ての方々や企業と一緒に、学校をつくることを目指しています。

 学校設立に必要な資金は4億円です。現在はその資金の約65%を調達しておりますが、2025年4月開校を目指すには2023年11月末までにあと9,000万円の調達が必要です。

つきましては、本日10月10日(火)10時より、「アタラシイものや体験の応援購入サービス」であるMakuake(マクアケ)にて、学校設立の資金についてクラウドファンディングを行うこととなりました。期間は11月29日(水)までで、目標金額は3,500万円です。

Makuakeにて応援購入いただいた方へのリターンとして、「学園公認後援者」としてWebサイトにお名前を掲示させていただいたり、「うつほの学校おこし協力隊」として学校づくりに関わっていただいたりするほか、オンラインやアドベンチャーワールドでのうつほの杜学園の学びをご体験いただける機会を準備しています。

MakuakeプロジェクトページURL:

https://www.makuake.com/project/utsuho_no_morigakuen/

クラウドファンディングリターン

※Makuakeクラウドファンディング以外にも、ご寄付プランとして、企業版ふるさと納税、口座振り込みがあります。詳細は下記URLよりご覧いただけます。     

https://utsuho-academy.com/partners/#ways-to-give

「うつほの杜学園」開校スケジュール

2025年4月に小学校開校、2029年4月に中学校開校を目標に設立準備を進めています。

配信元企業:一般社団法人うつほの杜学園設立準備会

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