トレバー・バウアー

レギュラーシーズン最終戦に敗れ、タイガース優勝後に切り替えた2位のプランも無惨に消えたベイスターズ。ただクライマックスシリーズへの進出を果たせたことで“頂戦”に向けての望みは残っている。


■投げるサイエンティストの持論

またここにきて8月30日ピッチャーゴロを捌く際に右股関節を負傷し、今シーズンの復帰は絶望視されていたトレバー・バウアーがCSに間に合う可能性が高くなり、チームのモチベーションも高まっている状況だ。

サイヤング賞を受賞し、2016年にワールドシリーズで先発経験もある右腕は、短期決戦のキーポイントを「CSでは完全にマインドをセットする必要があると思います」と説いた。

具体的には「プレーオフでは先発投手でもリリーバーのように考える必要があると思います。リリーバーのように初回から全力投球」とあとさき考えないで飛ばしていくことが重要とした。


関連記事:岡田彰布監督が考える阪神CS突破のキーマンは… 掛布雅之氏が解説

■短期決戦攻略への道

そのうえで「まずは先制点を与えないことを考え、常に真剣勝負で1回を無失点で行けたら2回も真剣勝負を続けていく」と高い集中力をキープしつつ、ショートスパンで腕を振ることが短期決戦攻略への道だと言葉に力を込めた。

また「先発投手が敗れた場合シーズン中であればただの1敗ですが、プレーオフではそこでシーズンが終わってしまう。1イニングずつ全力投球をしていくマインドセットがより求められていくかなと思います」と野球を科学する“ベースボールサイエンティスト”らしく分析した。


関連記事:DeNA・バウアー、まさかの炎上で来日初黒星 ツイッタートレンド1位に

■三浦監督も同意

三浦大輔監督も「もちろん長いイニングゼロで行くことに越したことはないですけれども」と前置きしながら「短期決戦での先発はゲームを作るというよりも、点を取られないこと」と先制されないことを最重要ポイントと明言。

「シーズン中とは違い先発投手の気持ちは変わってきますし、とにかく1イニング1イニング、もっと言えばひとりひとり、行けるところまでというところで。次は準備をしていますから」とバウアーよりもさらに細かく、丁寧に全力投球して欲しいと期待した。

14日から始まるCSファーストステージ。敵地広島で戦うだけに、より先制点を取られない戦いを徹底できるかに注目していきたい。


関連記事:バウアーの1軍初登板・初勝利にファン大興奮 「エグい」「さすがサイヤング賞」

■執筆者プロフィール

萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。

23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。

・合わせて読みたい→バウアーの1軍初登板・初勝利にファン大興奮 「エグい」「さすがサイヤング賞」

(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘

サイヤング賞右腕トレバー・バウアー、短期決戦でのキーポイント 「CSでは完全にマインドを…」【DeNA週間MVP】