ユリアン・ナーゲルスマン新監督を迎えたドイツ代表。MFイルカイ・ギュンドアン(バルセロナ)が覚悟を滲ませた。ドイツ『キッカー』が伝えている。

先月の日本代表戦に敗れてハンジ・フリック監督を解任したドイツ代表。この一戦でフル出場したギュンドアンにとっては、ほんの数日前にフリック監督から正式なキャプテンに任命されていたなか、全幅の信頼を与えてくれた指揮官をいきなり解任に追い込んでしまった格好だ。

それでも自国開催のユーロ2024に向けて立ち止まるわけにはいかない。前バイエルン指揮官の36歳、ナーゲルスマン新監督を迎えたドイツ代表は14日のアメリカ代表戦、17日のメキシコ代表戦からリスタートする。

新体制初陣となる今回の2試合でも招集されているギュンドアンは、ナーゲルスマン新監督から「引き続きキャプテンをやってくれと伝えられたよ」と言い、年齢のほとんど変わらない指揮官との関係性が良好であることを窺わせた。

「子どもの世話をしていて、ナーゲルスマンからの最初の電話を取れなかったんだ(笑)。彼はまず『キミはキャプテンであり続ける』と言ってくれた。率直に素晴らしいことだと思ったよ」

「新しいコーチは新たな力関係をもたらす存在。もしナーゲルスマンが明確な考えを持ち、キャプテンを他の誰かに任せるべきと考えていたなら、僕はそれを尊重し、受け入れていただろう」

また、フリック監督解任を「僕のせい」と語るギュンドアンだが、同時に「僕たちはサッカーの世界における意思決定がどのように機能し、どのような別れが待ち受けているかを理解している。自分以外の誰かが下した決定には抗えない」と吹っ切れた様子でドイツ再建に覚悟を滲ませる。

ナーゲルスマン新監督が就任後、「チームとしての原則を最初の2試合で定着させたい」と繰り返していることについても「彼は限られた時間を最大限に活用しようとしている。僕の仕事はそれに応えるべく、プレーを通じて道を拓くことだ」とモチベーションに変えてみせた。

アメリカ戦とメキシコ戦を終えると、今月24日には33歳となるギュンドアン。経験豊かな司令塔は低迷し続けるドイツの立て直しを確信しているようで「これから良い姿を見せられると思うよ」と締め括った。