2023年12月22日(金)~2024年1月8日(月・祝)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場バレエ団2023/2024シーズン『くるみ割り人形』が上演される。

本作は、2017年に初演され、ウエイン・イーグリングによる華麗でスピーディーな振付、上品で華やかな美術や衣裳によって、古典名作の新境地を開いたと高く評価された人気演目。「少女クララの夢」をテーマに、恋心を抱いた青年との冒険を通して大人への入り口を踏み入れていくクララの成長を描いていており、再演を重ねることでさらに磨き上げられた舞台となっている。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』     撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』     撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』       撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』  撮影:瀬戸秀美

くるみ割り人形』には、観劇のおすすめポイントが3つある。

今やホリデーシーズンの定番となったバレエくるみ割り人形』。ひとつ目は、幸せで温かな気持ちになる作品で、バレエ初心者の方も、バレエ・ファンの方も劇場で至福の時を過ごすことができる。雪の場面や花のワルツでは新国立劇場バレエ団が誇る美しいコール・ド・バレエ、2幕でのディヴェルティスマンなどではソリスト陣の多彩な踊りを堪能できる。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』         撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』    撮影:瀬戸秀美

二つ目は、「花のワルツ」をはじめ「行進曲」「こんぺい糖の精の踊り」など、テレビや街中でも聞き覚えのある有名な曲が次々と登場するということ。チャイコフスキー三大バレエのなかでもひときわ美しく親しみやすい音楽で、誰でも楽しめる。さらに、12月1日~2024年1月8日の期間限定で、『くるみ割り人形』より「行進曲」が初台駅の列車接近メロディーになる。新国立劇場ダンス公演『サーカス』『NINJA』で音楽を担当した川瀬浩介が編曲した特別アレンジ版で、1番線と2番線は編曲の異なる別バージョンとなる。駅でも『くるみ割り人形』の世界を感じることができる。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』       撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』  撮影:瀬戸秀美

そして三つ目は、クリスマス・年越し・お正月にお客様を迎えるにあたって、新国立劇場はツリーなどが飾られ、特別仕様になる。また、来場されたお客様全員へのプレゼント企画も予定しているそうなので、劇場で過ごす時間を含めて、ホリデーシーズンの特別な雰囲気を楽しもう。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』       撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』  撮影:瀬戸秀美

 
【ものがたり】
クリスマス・イブクララの家ではパーティーの準備で忙しく、外では凍った運河の上で人々がスケートを楽しんでいる。謎めいたドロッセルマイヤーと、士官学校を卒業したばかりの彼の甥が到着する。ドロッセルマイヤーは招待客に手品を披露し、クララの姉のルイーズルイーズを慕う3人の男性が踊りだす。ドロッセルマイヤーがクララに贈ったくるみ割り人形(以下、人形)をフリッツが壊してしまうが、ドロッセルマイヤーは魔法のように人形を元通りに直す。パーティーが終わり、クララが眠りにつくと、夢の中で人形は邪悪なねずみの王様に攻撃される。ねずみの王様がねずみたちを引き連れて現れると人形も勇敢な兵士に変身し、ねずみたちとの戦いに挑む。ねずみの軍隊が勝利し、人形は傷を負ってしまう。ドロッセルマイヤーがその場を収め、クララは人形から姿を変えた甥と二人ロマンティックなパ・ド・ドゥを踊る。しかし雪が降り始めるなか、ねずみの王様は甥を人形の姿に戻してしまう。居間が魔法にかかり、光り輝く雪片が降る白銀世界に変わっていく。ねずみの王様たちに追われるクララと人形は、ドロッセルマイヤーに救われて、魔法の地へと気球に乗って運ばれていく。一方でねずみの王様は一計を案じる。
魔法の地に到着した。甥はねずみの王様を打ち負かして、壮大な祝祭が始まる。中国、アラビアロシアスペインなど世界中のダンサーたちが様々な踊りを見せる。ドロッセルマイヤーの魔法で美しい庭が現れ、その中でダンサーたちが花のワルツを踊る。最後にクララこんぺい糖の精となり、王子になった甥とともに美しいパ・ド・ドゥを踊る。
クララは突然、寝室で目覚めた自分に驚く。フリッツクララは外に出て、雪の中でドロッセルマイヤーとその甥に手を振って別れを告げる。子供たちは不思議な思いに包まれて二人を見送る。

 

 

新国立劇場バレエ団2023/2024シーズン『くるみ割り人形』