2023年10月13日（金）発売の東浩紀さん新刊『訂正する力』（朝日新書）の第1章までの無料公開が決定しました！ 発売前日12日（木）午前11時から発売日13日（金）午前11時まで、24時間の限定公開です。本書はデビュー30周年の節目に刊行した集大成『訂正可能性の哲学』で提示されている「訂正可能性」をめぐって、現代日本で「誤る」こと、「訂正」することの意味を問い、この国の自画像をアップデートする実践＆応用編。その第1章では、哲学の魅力を支える「時事」「理論」「実存」の3つの視点のうち、保守とリベラルの問題、コロナや東京オリンピック、キャンセルカルチャーや論破力といった、「時事」に関するトピックが満載です。
株式会社ゲンロンの創業者で、批評家の東浩紀さんによる新刊『訂正する力』（朝日新書）の第1章までを発売に先がけて、10月12日（木）11時から発売日の13日（金）11時まで、朝日新聞出版公式note「さんぽ」にて24時間の限定で無料公開します。
【期間限定試し読み】ひとが、より良く生きるための力。そして、この国が、より良くなるための力とは？／東浩紀『訂正する力』第１章までを公開！
https://note.com/asahi_books/n/n78f8a2bab5f5
この夏にゲンロンから刊行したデビュー30周年の集大成『訂正可能性の哲学』は発売するや忽ち重版が決まり、いくつかの書店ランキングでも1位を飾りました。本書は、そこで提示されている「訂正可能性」という考え方について、ふだん哲学に馴染みのない読者にも分かりやすく、話題のニュースや日常生活の延長にあるエピソードを交えながら解説する実践＆応用編となっています。
東さんは本書の「はじめに」で次のように語っています。
「日本には、まさにこの変化＝訂正を嫌う文化があります。政治家は謝りません。官僚もまちがいを認めません。いちど決めた計画は変更しません。（…）とくにネットではこの傾向が顕著です。かつての自分の意見とわずかでも異なる意見を述べると、『以前の発言と矛盾する』と指摘され、集中砲火を浴びて炎上する。そういう事件が日常的に起きています。（…）そのような状況を根底から変える必要があります。そのための第一歩として必要なのが、まちがいを認めて改めるという『訂正する力』を取り戻すことです」
そして第1章では、哲学の魅力を支える「時事」「理論」「実存」の3つの視点のうち、保守とリベラルの抱える問題、コロナや東京オリンピックが露わにしたもの、キャンセルカルチャーや論破力といった現象など、時事的なトピックに触れながら「訂正する力」の必要性について語っています。以下は、第1章の目次です。
第1章 なぜ「訂正する力」は必要か
ヨーロッパのしたたかさ／「空気」は訂正できるか／『「空気」の研究』という空気／空気批判が空気になる／日本では脱構築しか有効ではない／訂正しない猪瀬直樹氏／「訂正できない土壌」を変える／憲法改正をめぐる「訂正しない勢力」／ふつうの日本語として読める憲法を／批判を引き受ける力／「声を上げること」を同調圧力にしない／なぜリベラル派は縮小したのか／訂正する力とは現実を直視する力／保守派も変わっていくべき／本当のクールジャパンとは／海外で愛されるロボットアニメ／サブカルチャーの純粋主義／老いることは訂正すること／訂正する頑固親父／ポリティカル・コレクティングと言うべき／訂正する力は記憶する力でもある／論破力にどう対抗するか／動画配信が可能にしたもの／科学は人間の営みのなかで例外的／人間の弱さを認識せよ／ハッシュタグデモはなぜ安直か／訂正には「外部」が必要／大事なのはメッセージ周りの冗長性／コンテンツの価値とはなにか／本章のまとめ
第2章では「訂正可能性」の「理論」を中心に展開、第3章では「実存」の問題として組織や固有名について論じています。そして、第4章では、聞き手と構成を担当した近現代史研究者・辻田真佐憲さんが、「訂正可能性」という考え方を日本の歴史や文化、伝統と接続することで、東さんから、丸山眞男や司馬遼太郎（※司馬遼太郎の「遼」は2点しんにょうを使いますが、本文では1点しんにょうを使っています）といった日本の先人の思想に対する考えを引き出しています。
『訂正する力』（朝日新書）
著者：東浩紀
定価：935円（本体850円＋税10％）
発売日：2023年10月13日（金曜日）
https://www.amazon.co.jp/dp/4022952385
配信元企業：株式会社朝日新聞出版
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