日本ハム時代はリードオフマンとして存在感を示した(C)CoCoKARAnext

 楽天10月11日、育成を含む11選手に来季の選手契約を結ばないと発表した。中でも注目を集めたのは西川遥輝だった。2021年オフに日本ハムを自由契約となり、楽天へ移籍。日本ハム時代は不動のリードオフマンとして活躍。4度の盗塁王を含む、ベストナインゴールデン・グラブを複数回受賞と一時代を築いた。楽天に移籍後は、22年開幕当初こそ、3、4月の月間MVPを獲得するなど存在感を示したものの、移籍2年目シーズンとなった今季は35試合に出場し打率・181、1本塁打、4打点と成績が振るわなかった。

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 西川本人は現役続行を希望しており、今後に関して球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は12日に自身のYouTubeチャンネルを更新。楽天から戦力外通告を受けた西川について語っている。

 高木氏はこれまでのキャリアを認めた上で、現役続行を希望している今後に関しては課題も口にした。

 「技術的には、まだやれる選手だと思う。ただ、日本ハム時代、楽天時代、いろいろ見てきたけども、(好調が)続かないな、性格的に」とメンタル面の改善を求める場面も。

 同氏は盗塁王4度を獲得した走塁技術などは卓越したものがあるとした上で、継続してパフォーマンスが続かない、ムラが出てしまう点については「人間がやることだから、性格的なものを変えるのは、よっぽど意志が強くないと難しい」と続けた。

 この点に関しては「(西川を)引っ張ってでもやらせるコーチがいるところが望ましいな」と新天地には西川にさらに真摯に野球に取り組ませるために、情熱があるコーチがいる球団が望ましいとした。

 西川は今季35試合の出場にとどまるも、楽天で今季36盗塁をマークし、ソフトバンク周東佑京とともに自身初の盗塁王のタイトルを獲得した小深田大翔をサポートしたことでも知られる。走塁面で助言を送り、勝利に必要なスピードスター覚醒を促したことで、チームの底上げに貢献したと評価されている。

 年齢的にも31歳とこれからがプレーヤーとしては脂の乗る時期。果たして救いの手を差し伸べる球団は現れるか。今後も注目の存在となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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