この資料は、モデルナ(マサチューセッツ州ケンブリッジ)が2023年10月4日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳したもので、報道関係者の皆さまに参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.modernatx.comをご参照下さい。

mRNA-1083は、承認されている単独ワクチンと比較して、インフルエンザCOVID-19に対して強い免疫原性および、許容可能な反応原性および安全性プロファイルを示す

50歳以上を対象としたmRNA-1083の第3相臨床試験を開始予定

【米国マサチューセッツ州ケンブリッジ 、2023 年 10月 4日発】モデルナ(NASDAQ:MRNA)は本日、インフルエンザCOVID-19に対する開発中の混合ワクチンmRNA-1083の第1/2相臨床試験について良好な中間結果を発表しました。モデルナの開発中の混合ワクチンは、高い接種率、簡便な投与、高い利便性を実現することで、人々の健康に寄与するだけでなく、医療提供者、医療システムにも価値を提供することを目指しています。

モデルナの最高経営責任者ステファン・バンセル(Stephane Bancel)は、「インフルエンザCOVID-19の混合ワクチンの良好な試験結果により、モデルナは第3相のパイプラインを拡充していきます。インフルエンザCOVID-19は、人々の健康だけでなく、医療提供者、医療システム、経済に対して季節性の大きな負担を与えます。混合ワクチンは、ワクチン被接種者だけでなく、ワクチン接種者の負担を軽減することで、公衆衛生上必要とされる接種率を高め、医療システムに価値を提供します。私たちは呼吸器系の混合ワクチンを第3相臨床試験に進め、ウイルスがもたらす重大な季節性の脅威から人々を守るために、公衆衛生当局と協力していくことを大変嬉しく思っています」と述べています。

現在進行中の第 1/2 相臨床試験(ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05827926)は、50~64 歳を対象にした標準用量のインフルエンザワクチンFluarixとmRNA-1083を比較した試験と、65~79 歳を対象にした強化インフルエンザワクチンFluzone HDとmRNA-1083を比較した試験において、安全性と免疫原性を評価する無作為化観察者盲検試験です。また両年齢層を対象に、mRNA-1083は追加接種用Spikevaxと比較されました。

mRNA-1083は、第1/2相臨床試験において、承認されている 4価インフルエンザワクチンと比較して同等以上の血球凝集阻止抗体力価を達成し、また追加接種用の2価COVID-19ワクチンSpikevaxと比較して、同等のSARS-CoV-2中和抗体力価を達成したことにより、第3相臨床試験へ進むことになりました。mRNA-1083は、50~64 歳を対象にした試験では、4種類のインフルエンザワクチン株すべてにおいて、Fluarix に対する幾何平均力価(GMT)比は1.0 を超えました。mRNA-1083は65~79歳を対象にした試験でも、4種類のインフルエンザワクチン株すべてにおいてFluzone HDに対するGMT比は1.0を超えました。またmRNA-1083は、Spikevaxに対するGMT比は、50~64 歳で0.9を超え、65~79 歳では1.0を超えました。

mRNA-1083投与後に報告された局所および全身性の副反応は、本試験におけるCOVID-19単独ワクチン投与群と同程度でした。確認された副反応の多くは重症度グレード1または2でした。グレード3の局所反応または全身反応は、50歳以上の参加者の4%未満でした。mRNA-1083は、単独ワクチンと比較して新たな安全性に関する懸念は確認されませんでした。

モデルナは、2023年に混合ワクチンmRNA-1083の第3相臨床試験を開始し、2025年の承認を目指しています。

インフルエンザの流行には季節性があり、重症度も毎年異なります。またインフルエンザは呼吸器疾患を引き起こし、医療システムに大きな負担となります。世界では、既存のインフルエンザワクチンが使用可能であるにもかかわらず、世界でインフルエンザは年間300万~500万人の重症患者と29万~65万人のインフルエンザに関連した呼吸器疾患による死亡を引き起こしています。インフルエンザはあらゆる年齢層が罹患しますが、特に高齢者はインフルエンザとその合併症に、より罹患します。SARS-CoV-2ウイルスは、依然世界で重症化と死亡の主要な原因となっています。2020年の流行開始以来、COVID-19呼吸器疾患患者は世界で約7億7,000万件にのぼり、約700万人が死亡したと報告されています。SARS-CoV-2ウイルスはあらゆる年齢層に感染し、高齢者や基礎疾患のある人では重症化や死亡率が高くなっています。

世界のインフルエンザ市場規模は、年間約5億~6億回分であり、米国では約1億5000万回分が接種されています。モデルナは、2023年秋の米国のCOVID-19の市場規模は、ワクチン接種率により5,000万~1億回分になると予測しています。疾病負担を考慮すると、モデルナは、時間の経過とともにCOVID-19市場が米国のインフルエンザ市場に接近すると予測しています。

モデルナは以前、2027年の呼吸器系製品の売上高は80億から150億ドルで、営業利益は40億から90億ドルになる見込みと発表していました。

モデルナ社について

モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に、メッセンジャーRNA(mRNA)分野の研究型企業から、現在は7つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品ならびに臨床開発段階のプログラムを有する企業へと発展しました。モデルナはmRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では迅速な臨床開発と臨床使用を目的とした生産が可能です。モデルナでは国内外の様々な政府や企業との提携関係を継続しています。最近では、これらモデルナの能力を結集した例として、新型コロナウイルス感染症拡大に対し、効果的なワクチンを早期に開発、承認取得に至ったことがあげられます。モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、腫瘍免疫学、希少疾患、心血管疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。8年連続で、Science誌によるバイオ医薬品企業のトップエンプロイヤーとして選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.com またはhttps://www.modernatx.com/ja-JP をご覧ください。

将来予測に関する表明

本プレスリリースには、改正された1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する記述が含まれています。これには、モデルナによる季節性インフルエンザおよびCOVID-19に対する混合ワクチン候補であるmRNA-1083の開発、混合ワクチンの潜在的利益、mRNA-1083の呼吸器疾患に対する予防、安全性および忍容性、ならびに認可された比較対象と比較した予防、mRNA-1083の試験および承認に向けた潜在的スケジュール、呼吸器ワクチンによって対処される疾病負担、ならびに呼吸器製品の販売による当社の予想される将来の収益およびこれらの販売から得られる関連営業利益が含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナの統制の範囲外にあり、かつ実際の結果を将来予測に関する表明に表現されている、あるいはそれから黙示的に示されるものから大きく異なる可能性があるため、これらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナが SEC に提出した 2022 年 12 月 31 日を期末とする年度のフォーム 10-K 年次報告書およびそれ以降に SEC に提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナは本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他のいずれを理由とするかを問わず、更新または改訂する意図または責任を持ちません。これらの将来予測に関する表明はモデルナの現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。

配信元企業:Moderna, Inc.

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