●東京・下北沢に、寒くても行列ができるウマい冷麺が味わえる韓国料理店があるとの噂。実際に行ってその美味しさを確かめてきた。

 秋本番。夏の猛烈な暑さが嘘だったかのように日に日に冷えこんできました。しかし、東京の下北沢では、なんとキンキンに冷えた氷スープの冷麺をお目当てに行列ができているらしいのです。店の名は、『アジョシ(AJOSHI)下北沢』。

 実はこのお店、京都・祇園に本店があり、関西を中心に4店舗を展開する人気の韓国料理店(東京は虎ノ門にも支店あり)。多種多様な韓国料理のメニューが味わえるのですが、とりわけ自家製の〈京都冷麺〉は、「アジョシに来てこれを食べずには帰れない」と言われるほどの名物メニューらしいのです。

 そこで、実際に食べに行ってきたので、その味の魅力をご紹介しましょう。

食べずにいられない至極の京都冷麺とは?

『アジョシ(AJOSHI)下北沢』があるのは、2019年にオープンした下北沢駅直結の「シモキタウエ」2F
『アジョシ(AJOSHI)下北沢』があるのは、2019年にオープンした下北沢駅直結の「シモキタウエ」2F

『アジョシ(AJOSHI)下北沢』は、駅直結のテナントビル「シモキタウエ」2Fにあります。店内はもちろん、店頭にも席があり、休日はそこも満席。ちなみに筆者は休日の昼の3時過ぎに訪問しましたが、それでも外待ちしている人が数人いて、店内に案内されるまで約20分かかりました。スゴい人気です。

冷麺以外のメニュー(食楽web)
冷麺以外のメニュー(食楽web)

 メニューを眺めると、多彩な韓国料理がずらり。ビールを飲みながらチヂミや蒸し豚を食べているお客さんもいましたが、ほとんどの人が食べているのが「冷麺」です。

 その冷麺ですが、看板メニューの「京都冷麺」(1210円)をはじめ、辛い「ビビン冷麺」(1320円)、「京のネギ味噌冷麺」(1210円)など、計5種類あります。辛いもの好きの筆者としては、おとなしそうな色合いの「京都冷麺」よりも、真っ赤な「ビビン冷麺」に惹かれてしまいますが、やっぱり「京都冷麺」を食べることに。

冷麺のメニューは全5種類あります
冷麺のメニューは全5種類あります

 というのも、テーブルの横に麺への並々ならぬこだわりを記した説明書きが貼ってあったからです。スープも、目利きされた黒毛和牛から出汁をとって、ものすごくこだわって作っているようです。実際、スマホで口コミを調べると、麺は言うに及ばず、スープを絶賛している声がとても多いんです。

京都冷麺へのものすごいこだわりが壁に貼られています
京都冷麺へのものすごいこだわりが壁に貼られています

 オーダーしてから麺を打ち始めるので、「京都冷麺」は出来上がるまでに少し時間がかかるとのことでしたが、思ったより早く、10分足らずで運ばれてきました。

「京都冷麺」1210円
「京都冷麺」1210円

 キンキンに冷えた器に、たっぷりの冷麺。そして黄金色に輝くスープは、シャーベット状と液状の半々になっています。麺の上にはキュウリ、大根の漬物、牛肉のチャーシュー、九条ネギ、ゆで卵。別皿には、カラシと赤いタレ。お店の方から、「赤いタレは味が濃いので、少しずつ入れながらお試しください」とアナウンスがありました。

 さっそくスープを一口。ひんやりした口当たり。その冷たさの先に、舌の上でじんわりと響いてくるクリアな旨味。牛のエキスがギュギューっと凝縮していて、目が丸くなるほど美味しい! 麺をすする前に、このスープの旨さに思わずのけぞってしまいました。

 そして麺。細くて繊細なビジュアルですが、噛むと、その伸びと弾力に驚きます。細い麺にスープがしっかり絡み、噛みしめるたびに、麺とスープのダブルの旨味がじゅわ~っと口中に広がるのです。

京都産のそば粉を使用。細いながら、コシも弾力もしっかりあります
京都産のそば粉を使用。細いながら、コシも弾力もしっかりあります

 前述した壁に貼られた説明書きに、「アジョシの麺は生きています」と書いてあったのを思い出しました。「最高の食感を味わえるのはわずか5分」とも。実際に食べてみると、その新鮮さがよくわかります。

 しばらくそのまま味わった後、別皿に共された赤いタレとカラシを投入してみることにしました。

このタレも絶品でした!
このタレも絶品でした!

 このタレを少しずつ加えていくと、これがまた最高の味変になるんです。辛いだけでなく、深みもあって、心の中で「旨い、旨い」の喝采が止まらなくなります。あまりの旨さに、思わずタレをおかわりしてしまいました(タレのおかわりは無料)。

 最後にはスープが真っ赤になりましたが、美味しすぎてスープも一滴残らず飲み干してしまいました。

まとめ

1年中食べたくなる「京都冷麺」
1年中食べたくなる「京都冷麺」

 麺量もたっぷり入っているので、これ1杯でかなり満足できます。〆に食べるなら、2人でシェアするくらいがちょうどいいかもしれません。

 ほかの韓国料理メニューも気になりますが、筆者は次回もおそらく冷麺を食べると思います。全力で向き合いたくなるほど絶品なんです。未体験の人は、ぜひ一度食べることをオススメします。

(撮影・文◎土原亜子)

『アジョシ』の看板メニュー「京都冷麺」 | 食楽web