三浦監督は今季が監督3年目シーズンだった(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
10月15日にセ・リーグCSファーストS第2戦(マツダスタジアム)が行われ、DeNAは広島に2-4と敗れ、2連敗でシーズンが終了した。
負ければシーズンが終了する大一番を託したのは左腕エースの今永昇太。しかしその今永は初回に西川龍馬にソロ、6回にも代打・末包昇大に一発を浴び、2被弾で6回途中に降板。チームは2点を追う7回一死二、三塁で関根大気が左前適時打。代打ネフタリ・ソトの犠飛で同点に追いついたが、反撃もここまで。
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2-2で迎えた8回も無死一塁の形を作るが大田泰示は送りバントを決められず、牧秀悟が遊飛、宮崎敏郎が二飛に打ち取られて、追加点を奪えなかった。
逆に8回裏に広島は回またぎとなった上茶谷大河を追い詰め、無死満塁の形を作ると、ここでも代打起用した田中広輔が初球を引っ張り、一、二塁間をライナー性の当たりで破る値千金の勝ち越し適時打をマーク。この回、DeNAは2点を勝ち越され、結果として2連敗で昨年に引き続きCSファイナルに進むことはできなかった。
シーズン終了となったDeNAには球界内からも様々な考察の声が出ている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた高木豊氏は15日に更新した自身のYouTubeチャンネルで古巣の戦いぶりについて触れている。
セ・リーグCSファーストSの戦いぶりを振り返る企画の中で、高木氏は2戦目、8回無死満塁の場面に代打で適時打を放った田中に関して、リーグ3連覇を果たした時代の主力としての経験が生きたとした。
一方、2連戦を見て感じた点として「新井監督のけれんみのない采配、交代劇、勝負手とか、迷いがなかった」と絶賛。相手左腕の東克樹攻略に苦しんだ初戦は8回に三盗を仕掛け、得点に結びつけると、2戦目も6回の末包、8回の田中と代打起用もずばずばとハマり、ネット上でも「神采配」と話題を呼んだ。
一方、敗れたDeNAに関しては、「逆にいえばDeNAは最後まで(采配に)迷いがあったかな」とした。
初戦は代打の切り札、楠本泰史を温存、投手運用に関しても、3戦目の登板が予定されていたトレバー・バウアー、シーズン終盤好調だった大貫晋一の投入もないままに、CSは終了した。
高木氏もCSという短期決戦の場で「(指揮官は)迷っている時間がない」とした上で、「新井監督は用意周到にやってきたなと」とデータ管理を含め、試合に向けての準備をしっかり行ってきたと見る。
一方、「DeNAは(準備を)してたんだろうけど、決断がにぶかったと言わざるをえない」と起用判断に関して苦言を呈す場面もあった。
ファイナルに駒を進めた広島に関しては「相対的に見て、柔軟性がすごくあった」と選手が指揮官の求めに応じて、様々な活躍ができるとした上で、逆に「DeNAは柔軟性に欠ける」として、来季に向けてはこの柔軟性をどう身に着けていくかが大事とした。
チームには首位打者の宮崎、強打者の牧など打力が持ち味ではあるものの、ここ1点を奪う、粘り強い野球というのはチームの近年の課題ともなっている。
1998年以来の優勝の夢は来季へと持ち越された。屈辱を糧に足りないピースを埋めていくオフとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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