今年の3月に腸炎での手術を行い、療養を続けていた歌手の谷村新司さんが16日、死去していたことが分かった。74歳だった。

【写真】谷村新司さんの笑顔の遺影写真

 谷村さんは堀内孝雄、矢沢透とともに3人組バンド「アリス」として活動しており、昨年には活動50周年を迎えていた。しかし、闘病のため年内いっぱいの休業を決断し治療に専念していたが、8日に息を引き取った。葬儀は近親者のみにて15日に執り行われ、とても穏やかな顔で旅立だったことが所属事務所から報告されている。

 谷村さんの突然すぎる死去を受け、「アリス」のメンバー堀内と矢沢もコメントを発表。堀内は「突然の別れに驚きを隠せません。来年のツアーに向けて回復に向かっていると伺っていただけに、とても残念です。僕にとってのチンペイさんは、50年来の親友であり、『アリス』のリーダーであり、そして良きライバルでした」と谷村さんへの想いを語った。

 堀内は「谷村なら大丈夫、谷村ならきっと戻ってくる、根拠のない確信めいたものを感じておりました。でも谷村は戻ってきませんでした!もういないんです。悲しいというより悔しいんです。谷村はもう僕たちのみんなの心の中にしか住む場所がないのです。思い出せば必ず胸にやってきます、どうか谷村を忘れないで下さい」とファンに呼びかけた。

【堀内孝雄コメント全文】

チンペイさん

突然の別れに驚きを隠せません。
来年のツアーに向けて回復に向かっていると伺っていただけに、とても残念です。

僕にとってのチンペイさんは、50年来の親友であり、
アリス」のリーダーであり、
そして良きライバルでした。

学生時代に、「プロにならないかと?一緒にアリスをやろう」と、
誘ってくれたとき、心の底から嬉しかった。

チンペイさんが、あの時誘ってくれなかったら、今の僕はありません。
ずっと一緒に音楽活動ができたことが幸せでした。

また、いつか空のほとりで一緒にライブをやろうね。
もうちょっと待っていてね、キンちゃんと、もう少しだけ頑張るね。

心から、ありがとう。
安らかに。ご冥福をお祈り申し上げます。

【矢沢透コメント全文】

東京に住む僕と大阪に住む谷村と、何の因果か運命の出会いか
堀内を紹介され3人アリスとして歩み始めました

時にはいがみ合い、時には抱き合い
幾多の苦難も喜びも共有し、無我夢中で駆け抜けた
そして気が付けば51年という長きに渡って谷村と関わるとは・・・

あの日からは想像もしませんでした。
若さの灰汁も抜け「これからは本当に音楽を楽しんでやっていこうね」と新しいアリスの始まりに胸躍らせていた矢先のことでした。谷村なら大丈夫、谷村ならきっと戻ってくる、根拠のない確信めいたものを感じておりました。

でも谷村は戻ってきませんでした!もういないんです。悲しいというより悔しいんです。谷村はもう僕たちのみんなの心の中にしか住む場所がないのです。思い出せば必ず胸にやってきます、どうか谷村を忘れないで下さい。

今まで谷村をアリスを応援してくださってありがとうございました。

谷村新司さん、祭壇の遺影写真