じゃい

あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第75回】G1シーズンがやってきました。競馬好きの友人たちはG1レースになると、ここぞとばかり大きな金額の馬券を買ってます。

なぜG1だけ大盤振る舞いするのか不思議で仕方ありません。普段買わない人がこの日だけ買う、というケースは別にして、G1だけ大きく張ることのメリット・デメリットを教えてください(40歳・会社員・男性)

【画像】じゃいの今週のギャンブル格言

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秋華賞が終わりました。久しぶりに単勝1.1倍、複勝1.0倍という圧倒的な人気だったリバティアイランドが危なげなく完勝。もはや同世代の牝馬には敵はいないでしょう。この後はジャパンカップとのことですが、古馬との対決が今から楽しみで仕方ありません。

馬券は3連単32.4枚という僕は買わないカチカチ馬券でしたね。まぁ、これも想定内ですので次からの馬券に賭けます! 来週からもG1が続きます。そこでこんな質問はナイスです!

G1というのは盛り上がります。競馬に限らず、競輪、ボート、オートなども、当然大きな大会は盛り上がります。公営ギャンブルに限らず、野球ならWBC日本シリーズサッカーならワールドカップ、ゴルフならマスターズ、テニスならウィンブルドンなど、オリンピックや世界陸上なんかもそうだし、やはり大きな大会やトップレベルの争いというものに人は興味を示すものです。

競馬のG1が盛り上がるのは当然として、そこにいつも以上に大きな金額を張る! 別にG1だから勝ちやすいことも、配当がいいこともないのに。

競馬で1番売上があるのは有馬記念ですよね。そこには色々な要因があると思います。まず世間的に注目されているというのはあるでしょう。

例えば、「未勝利戦で100万円の馬券を取った」は凄いことですが、「ダービーで100万円勝った!」の方が、出走馬や勝ち馬の知名度も違いますし、周りも分かりやすいですよね。たとえ、同じ金額を勝ったとしても、G1の方が賞賛されるのでしょう。

そして、G1はみんな注目しているから、買う金額が大きくなるというのもあるかと思います。大会の大きさと自分の気持ちの大きさが比例する。年末の有馬記念なんか気持ちが高揚しますもの。それによって気持ちが大きくなり、大金をかけてしまうのでしょう。僕もその気持ちはわからなくもありません。

「なぜG1だけ大盤振る舞いをするのか不思議で仕方ありません」とのことですが、仮にこれがG1よりも未勝利戦に大金を賭けている人がいたとしたら、そっちの方が不思議だと思います。なので、G1で大盤振る舞いはむしろ自然な流れだと思います。

ではメリット、デメリットはどうでしょうか?

今週のギャンブル格言【大きな大会ほど夢やドラマが詰まっている】
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まずデメリットからいきましょう!

正直これといったデメリットがあるとは思いませんが、気持ちが大きくなりすぎて、自分の許容範囲を越えた金額を賭けてしまう懸念があります。これはデメリットでしょう。

でも、僕自身はメリットしかないと思っています。それはなぜか? 売上が多くなるからです。オッズというものはみんなが何を買ったかで形成されます。

仮に実力がなかったとしても、全員が買えばその馬は人気になります。G1は売上が多いので、オッズの変動も少なくなります。地方競馬で大きな金額を買ったら、オッズが下がった、なんて経験をしたことがある人も多いでしょう。

しかし、G1クラスになると私たちが多少大きな馬券を買っても、オッズの変動は起きにくいです。

G1は普段競馬をやらない人も馬券を買ったりします。これが1番のメリットです。名前とかで選んだり、誕生日馬券を買う人も少なくありません。

大した予想もしないで買う人が増えれば増えるほど、ちゃんと予想すれば勝てる可能性が上がります。もちろん適当に買っても当たることはありますが、長い目で見ればそこに差は出てきます。そういう意味では、大きな馬券を買うなら、G1はベストだと言えます。

ただ、金額は身の丈に合った掛け金にしなくてはいけないとは思いますし、別に大金を掛けなくても楽しめます。

僕も予想が表に出ますし、やはり盛り上がるからという理由から普段よりも金額を賭けてますね。もちろん、無茶はしません。

皆さんもくれぐれも無茶はなさらず馬券を購入してください。

☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!

【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!

じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。

構成・撮影/キンマサタカ

G1レースに賭けることのメリットとは?