イギリスの動物保護団体『イースト・サセックスWRAS』では、さまざまな野生動物の保護活動をしています。

その『イースト・サセックスWRAS』に、住民から助けを求める通報が入りました。

排水管の中で動けなくなっていたのは?

現場に駆けつけた『イースト・サセックスWRAS』の職員のネイサンさんが見たのは、民家の排水管に詰まった『あるもの』。

まるでたわしのように見えるものの正体は、ハリネズミだったのです!

ハリネズミは不運にも蓋が開いたままの状態だった排水管の中に落ちてしまったよう。

そしてパイプの真ん中で体を丸めたため、完全に身動きが取れなくなってしまったのです。

ハリネズミは持ち上げることができない状態でした。また体が鋭い針で覆われているので、素手でつかむわけにはいきません。

そこでネイサンさんと住人は、バーベキュー用のトングを改造して即席の救助道具を作りました。

それを使って排水管の下からハリネズミを押し上げて、見事に救助することができたのです!

ハリネズミびしょ濡れで寒がっていましたが、体を温めてあげると元気を取り戻したそう。

幸いケガもなく、走り回れていたため、翌日には野生に帰してあげたということです。

この救助作戦について報告した『イースト・サセックスWRAS』の投稿には、「WRASがいなかったらどうなっていたかと思うと恐ろしい」「かわいそうに。助けてもらえてよかったね」などの声が上がりました。

投稿によると、イギリスでは小さなハリネズミがフェンスの柱穴などに落ちるのは珍しくないのだとか。

しかし今回のように、パイプの中に挟まってしまった場合、ハリネズミが自力で脱出するのは難しいでしょう。

人間が暮らす町は、野生動物にとっては危険がいっぱいです。

人も動物も安全に暮らせるように、日々活動している『イースト・サセックスWRAS』のような人たちに感謝したいですね。


[文・構成/grape編集部]

出典
East Sussex WRAS
East Sussex WRAS