2023年10月17日、チェンマイ日本総領事館は、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「チェンライ県ターゴ地区における子どもと高齢者のための送迎車両整備計画」の引渡式典を行った。在チェンマイ日本総領事館の樋口惠一総領事、ターゴ地区自治体長のラチャナポン・ラッタナ氏をはじめ、チェンライ県庁事務所長のウボンラット・プアンピンヨー氏、メースアイ郡上級助役のギティクン・ディソーングンシリ氏ら関係者が出席した。

　ターゴ地区は、チェンライ県中心地から約70キロ離れた山地に位置している。ターゴ地区自治体が運営する幼稚園は、地理的に車なしでは通園できないものの、父母世代が都会に働きに出ているといった家庭事情や経済的な理由から子どもを送迎できない家庭が多く、乗合バイクや古い民間送迎車などの安全でない交通手段による通園を余儀なくされている子どもが多く存在していた。また、同地区は高齢者の介護予防や孤立防止を目的とした高齢者学校を運営しているが、自前の交通手段がないことにより通学できない高齢者が一定数いることから、子どもと高齢者の安全で効率的な送迎を可能とする同地区運営の送迎車両の整備が喫緊の課題となっていた。

　こうした状況を受けてチェンマイ日本総領事館は、ターゴ地区自治体に対し、送迎用マイクロバスとバス停設置にかかる総額2,150,200バーツ(約740万円)の支援を行い整備が完了した。

送迎用マイクロバス