京都市下京区の高島屋京都店が隣接地に設けた専門店ゾーン「T8(ティーエイト)」が17日、開業した。現代アートや日本を代表するサブカルチャーエンターテイメントを中心に51店を集めた施設で、これを機に高島屋京都店はショッピングセンターの「京都高島屋S.C.」に生まれ変わってグランドオープンした。

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 オープニングセレモニーには、京都市の門川大作市長、高島屋の村田善郎社長らが出席。テープカットで施設の新たな出発を祝った。グランドオープン前の午前10時には買い物客ら約1,000人が長蛇の列を作り、開店と同時に店内へ駈け込んでいた。

 T8は地下1階、地上7階建てで、売り場面積約1万3,000平方メートル。地下1階、地上7階建ての百貨店と四条通の間にあったビル3棟を取り壊して新設された。百貨店とT8の間は全フロアで接続され、京都高島屋S.C.を構成する。T8は高島屋の連結子会社・東神開発が運営する。

 T8は「アート&カルチャー」をテーマに、現代アートサブカルチャーエンターテイメントを中心に約50店を集めた。京都市に本社を置くビデオゲーム大手の「任天堂」が東京、大阪に次ぐ国内3店目の公式ショップを出したほか、漫画専門の古書店「まんだらけ」が京都に初出店。「蔦屋書店」がアート関連約6万冊を集めたシェアラウンジ併設店を開設した。

 京都市内は秋の紅葉シーズンを前に訪日外国人観光客が大挙して訪れ、京都高島屋S.C.がある四条河原町周辺は連日、大混雑が続いている。エディオンを核とする「京都河原町ガーデン」や京阪グループの「グッドネイチャーステーション」など、大型商業施設が相次いで登場する中、訪日客を獲得して激化する競争に打ち勝つのが高島屋の狙い。これに対し、近隣の大型店舗もあの手この手の集客戦略を展開、四条河原町の商戦は激しさを増している。

京都高島屋SCがグランドオープン、四条河原町周辺の商戦は激化へ