安全なネット通販のインフラづくりに貢献するかっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO : 岩井裕之、証券コード:4166、以下 かっこ)は、EC事業者向けのセミナー「注意すべき違法行為と不正注文トラブルの解決策」を9月14日(木)に開催いたしました。ネット通販における不正対策のポイントや、10月から施行される景品表示法が禁じる不当表示に「ステルスマーケティング(以下、ステマ)」が追加される、いわゆるステマ規制について、事業者への影響を交え専門家である弁護士より解説いただきましたので、セミナーレポートとしてご紹介いたします。

  • 開催概要

テーマ   :「注意すべき違法行為と不正注文トラブルの解決策」

開催日時:2023年9月14日(木)11:00~12:00

会場   :オンライン

  • セミナー概要

第1部:

・Authense法律事務所 弁護士 櫛田 翔より

「EC事業に関わるステマ規制の概要と取り込み詐欺の初動調査」について

・かっこ株式会社 小野瀬 まい より

「2025年に義務化される『EMV3-Dセキュア』をはじめとした不正対策のポイントや具体例」について

第2部:

パネルディスカッション

事前に、事業者からいただいた弁護士に相談したい内容を解説

  • セミナー内容詳細

【第1部】

1:Authense法律事務所

「EC事業に関わるステマ規制の概要と取り込み詐欺の初動調査」について

 第1部の前半では、Authense法律事務所の櫛田弁護士が、ステマ規制が導入された背景や規制の内容、違反となるケースなどについてくわしく解説しました。

2023年10月1日に施行されたステマ規制。事業者の表示であるにもかかわらず、第三者の表示であると一般消費者に誤認された場合、処罰を受ける可能性があります。また、本規制は2023年10月1日以前の広告にも適用され、消費者庁の調査により違反が認められた際に出される「措置命令」を無視した場合には、2年以下の懲役または罰金が科されるおそれがあることを注意点として挙げました。

 次に、昨今、手口が複雑となっている取り込み詐欺について、詐欺の手口や直近の裁判例をもとに解説しました。取り込み詐欺は、詐欺であると法的に立証することが難しいため、もし被害にあった場合には、取得できる情報は事前に保全しておくこと、早期の段階で警察や弁護士に相談することが大切である旨を伝えました。加えて、詐欺として評価することの立証のハードルが高いことから、取り込み詐欺は事前に予防することが重要な課題だと述べました。

2:かっこ株式会社

「2025年に義務化される『EMV3-Dセキュア』をはじめとした不正対策のポイントや具体例」について

 第1部の後半ではかっこ株式会社の小野瀬氏から、不正対策のポイントについて解説されました。

2023年7月にフリマサイトを悪用し逮捕された不正被害の事例では。被害額は1億800万円にもなり、合計5名の男女が逮捕されました。闇バイトから応募して犯罪に加担していく経緯や不正手口の解説を行うとともに、参考情報として関係する不正被害がどれだけ発生しているのか、下記2点を説明いたしました。

1.闇バイトの典型とされる「特殊詐欺」:2022年度被害額は2年連続で増加、370億円に。

2.クレジットカード不正利用被害額の番号盗用:411億円にもなり、毎年増加。

 次に、2022年7月より逮捕者がでている、コード決済を悪用した不正被害状況と手口について解説いたしました。加熱式(電子)タバコをコード決済で不正購入する手口で、不正の分業化が進んでいることを伝えました。上記の不正事例の数は、逮捕された不正者(技術者役)のパソコンから押収された個人情報の数であること、フィッシングなどで盗んだ個人情報を元にQRコードを発行し、それぞれ役割を与えて不正行為を行っていることを述べました。

【2:被害にあわないための対策のポイントについて】

 増え続けるクレジットカード不正に対して、政府が提言している「クレジットカード・セキュリティガイドライン」について説明をしました。特にEMV3-Dセキュア(以後、EMV3DS)については2025年3月末までに導入必須化が求められていることや、経済産業省が運営している「クレジットカード決済システムのセキュリティ対策強化検討会」からの報告書にも示されている「重層的な対策の必要性」について解説しました。

 セミナーでは、不正対策の1つである「3Dセキュア」(従来版3Dセキュア1.0と最新版EMV3DS)について、2022年12月に当社が実施した調査データをご紹介しました。不正対策をしている事業者は全体の77.5%で、残りの約2割は対策していない状況や、対策をしていると答えた事業者の中で「3Dセキュア」を導入している割合は62.9%、「3Dセキュア」への不満・懸念点を聞いたところ、不正対策コストを懸念する声が多いという実態を説明しました。

さらに、「3Dセキュア」と弊社の不正注文検知サービス「O-PLUX」を併用している事例として、デバイスに特化したマーケットプレイス事業と買い取り事業を展開しているナオセル社とカメラEC大手のキタムラ社のケースをご紹介しました。

 「3Dセキュア」の精度補完や転売対策を行うために「O-PLUX」と「3Dセキュア」を併用して対策することで、より網羅的な不正利用対策を実現したことを述べました。

 不正注文検知サービス「O-PLUX」は、クレジットカードの不正利用だけではなく、転売対策など幅広い不正手口の対応が可能です。特に共有ネガティブと呼ばれるネガティブ情報の共有機能や日本最大級の不動産・住宅情報サイトの空き室情報など様々なデータや、行動分析などを複合的にチェックすることで高精度な検知を実現していることを説明しました。

最後に、今回のセミナーのポイント3点をお伝えしました。

*これまでのセミナーレポートやニュース・業界動向などは、こちらでもご紹介しています。

https://frauddetection.cacco.co.jp/media/category/news/ (かっこのオウンドメディアに遷移します)

 第2部のパネルディスカッションでは、事業者から、事前に現在の課題やお悩みについて募集。寄せられた質問に対して、法的観点や不正対策の視点から解説しました。ステマ規制に関する内容では、従業員が自社製品やサービスをSNSに投稿する場合にステマ規制を遵守するための注意点や、出荷した商品が、クレジットカード不正と処理されてしまった場合の法的措置の方法や対応方法などの質問など、多くの質問が寄せられ、それぞれの解説が行われました。

  • 登壇者の紹介

 かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービスです

  • Authense法律事務所について

 「すべての依頼者に最良のサービスを」という理念のもと、幅広くプロフェッショナルサービスを提供する総合法律事務所です。2005年の創業以来、上場企業、有力ベンチャー・スタートアップ企業を中心とした企業法務から、離婚・遺産相続などの個人法務や刑事事件まで、弁護士・パラリーガル・コーポレートスタッフを含む総勢235名が、依頼者の方々の期待を超えるサービスを提供し続けています。日本最大級の法律相談ポータルサイトを運営し、クラウドサインを生み出した弁護士ドットコム株式会社を代表弁護士の元榮太一郎が創業後、東証マザーズ市場に上場するまでインキュベーションした法律事務所としても知られています。税理士法人や弁理士法人、社労士法人やコンサルティング会社といったAuthenseグループ企業と連携し、従来のリーガルサービスにとらわれない新しいサービスをこれからも生み出していきます。

  • かっこ株式会社について

 かっこは、「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、当社の有するセキュリティ・ペイメント・データサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援することを目指しております。特に、オンライン取引における「不正検知サービス」を中核サービスとして位置づけ、不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」、不正アクセス検知サービス「O-MOTION(オーモーション)」を提供しております。

会社概要

かっこ株式会社

住所 : 東京都港区元赤坂一丁目5番31号
代表者 : 代表取締役社長CEO 岩井 裕之
設立 : 2011年1月28日
URL : https://cacco.co.jp/
事業内容 : SaaS型アルゴリズム提供事業
(不正検知サービス、決済コンサルティングサービス、データサイエンスサービス)
関連サイト :
不正検知メディア「不正検知Labフセラボ」 : https://frauddetection.cacco.co.jp/media/
データサイエンスぶろぐ : https://cacco.co.jp/datascience/blog/
採用情報 : https://cacco.co.jp/recruitment/index.html

配信元企業:かっこ株式会社

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