逆襲を狙う立浪中日にとって今オフの補強は必須。それとともに既存戦力をいかに育てていくかが課題だ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 今季もセ・リーグ最下位に沈んだ中日は、攻撃陣の強化が最重要課題だとされている。

 立浪和義監督が率いたこの2シーズン、さらにそれ以前からも得点数は6球団の中でも最少のシーズンが続いている。ホーム球場であるバンテリンドームの特性から、ホームラン数もここ数年は三桁に届いていない。今オフではすでに、FAやトレードによる獲得候補選手の名前なども伝えられている中、かつてリーグ優勝などにも貢献した球団OBからも、来季へ向けた得点力向上についての持論などが語られている。

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 現役時、中日で29年間の現役生活を送り、219勝をマークした山本昌氏、さらに正捕手として投手陣を支えた中村武志が、巨人OBの岡崎郁氏のYouTubeチャンネル『アスリートアカデミア岡崎郁 公式チャンネル】』にゲスト出演。10月17日に配信となった動画で、現在の中日の課題についてコメントしている。

 その中で、来季への打線強化について山本氏は、シーズンを通して出場を続けた細川成也大島洋平石川昂弥岡林勇希などの選手に加え、鵜飼航丞、ブライト健太といった若手選手の名前を挙げ「それなりに選手はいる」と述べている。

 その上で、山本氏は「ビシエドが1年間安定した活躍ができなかった」ことも打線低迷の原因の1つに挙げており、来季に向けては「(ビシエドは)4番を打たせるから怖くなくなる。6・7番を打たせれば、相手は)嫌ですよ」と主張。続けて「クリーンアップを石川や細川、岡林、新外国人等でクリーンアップを組むことができれば」として、打線構成への見解を語った。

 また、岡崎氏より走塁面について尋ねられると「もう少し走っても良いと思います。今年はあんまり動かなかった。大島、岡林のエンドランはほとんど見なかった」と振り返っており、足を絡めた攻撃への物足りなさも口にしている。

 さらに、中村氏からも「阪神をみるとやっぱり走ったね」とリーグ覇者の戦いぶりに触れ、現代野球は過去と比較しても各チームの盗塁が減ってきていると指摘しながらも「やはり、走られると嫌ですね。気にもなるし」と捕手としての観点からの印象を語っている。

 動画の中では他にも、ドラフトや新外国人選手など、新たな補強も必要とのコメントも両OBから発せられていたものの、今季の主力がベースとなることが前提として話題は進められていた。2年間積み上げてきた戦力をもとに、3年目のシーズンに挑む立浪監督がどんなチーム強化を図るのか、このオフはこれまで以上に各方面から視線が注がれることにとなるだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「それなりに選手はいる」中日はなぜ2年連続最下位なのか 球団OBが提言「もう少し走っても良い」