ニースは18日、アルジェリア代表DFユーセフ・アタルへの処分を発表した。

 現在27歳のアタルは2018年7月からニースでプレー。在籍6年目を迎えた今シーズンもここまでリーグ・アンで6試合に出場するなど、右サイドバックの主力の一人として活躍を続けている。

 そんなアタルだが、先日に自身のインスタグラムでイスラエルとガザの衝突に関する投稿を行い、反ユダヤ主義的とされる動画を共有した。すぐに削除されたものの、この投稿が物議を醸しており、ニース検察庁からは「テロ容疑」と「特定の宗教を理由とした憎しみや暴力への公の扇動の容疑」などで予備捜査を受けていることが発表されているほか、フランスサッカー連盟(FFF)の倫理評議会からも捜査を受けていることが明らかになっている。

 このような状態となっていることを受け、ニースはアタルに関する声明を発表。「10月9日から滞在していたアルジェリア代表から戻ってすぐにユーセフ・アタルはニースのダイレクターから面談の連絡を受けた」と明かしながら、次のように続けた。

「ニースは選手がすぐに投稿を削除したことで誤りを認め、書面で公的に謝罪したことを理解している。しかしながら、共有された投稿の内容とその深刻さを考慮し、クラブはスポーツ当局や法的当局が何らかの措置を講じる前に、選手に対して即時懲戒処分を下すことを決めた。そのため、追って通知があるまで、ユーセフ・アタルは出場停止となる」

「ニースの評判と団結は全従業員の行動の結果であり、それは組織が推進している価値観と一致していなければならないことを強調する。ニースは先週金曜日にメッセージで表明したように、他のすべての考慮事項よりも平和が優先されることを保証するという確固たる決意を改めて表明する」

 なお、サッカー界では17日にもオランダ人FWアンワル・エル・ガジがイスラエルとガザの衝突に関する自身の意見を投稿したことを受け、マインツから活動停止処分が下されていた。

処分が下されたアタル [写真]=Getty Images