人気アニメ「東京リベンジャーズ」(毎週火曜深夜0:00-0:30ほか、テレビ東京ほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の“天竺編”。10月17日に放送された第40話「Run out of patience」では、マイキーイザナの意外な関係が明らかに。過去・現在が繋がる重要な回となった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】寝ぐせがかわいい、寝起きのマイキー(CV:林勇)

■「天竺編」

アニメ「東京リベンジャーズ」は、「週刊少年マガジン」(講談社)にて連載された和久井健の人気コミックを原作としたタイムリープサスペンス。人生どん底のダメフリーター・花垣武道(CV:新祐樹)が突如目覚めたタイムリープ能力で12年前に戻り、中学時代の恋人・橘日向(CV:和氣あず未)が不良集団「東京卍會」に殺されるのを阻止しようと奔走する姿を描く。

実写映画化もされた人気作で、TVアニメは「8・3抗争編」「血のハロウィン編」が2021年4月から9月、「聖夜決戦編」が2023年1月から4月まで放送された。その続編となる「天竺編」が10月3日にスタート。「天竺編」では、“無敵のマイキー”こと佐野万次郎(CV:林勇)率いる東京卍會と黒川イザナ(CV:島崎信長)率いる天竺の間で勃発した、東京卍會最大にして最後の抗争“関東事変”が描かれる。

■武道のプロポーズ(?)に日向の返事は

イザナに命令を受けた稀咲(CV:森久保祥太郎)と鶴蝶(CV: 山下誠一郎)に襲撃された武道と直人(CV:逢坂良太)。二人は残った力を振り絞って握手を交わし、武道は再び12年前に戻った。タイムリープ後、すぐに武道は幼い直人と握手して現代に戻ろうとするが戻れない。それは現代の直人が死んだことを意味しており、武道は愕然とする。

もう一度過去を変えれば、直人も日向もみんな救うことができるかもしれない。けれど、武道は8回のタイムリープで現代の状況を変えられず、再び立ち上がるだけの力はもう残っていなかった。「オレ……もう死のうかな…」と力なく呟く武道。そんな彼を奮い立たせたのは、日向だった。

日向は自分を守るために、武道が何度も過去と未来を行き来していることを知らない。だが、「ヒナが死んで…」という武道の独り言を聞いて何かを悟ったのだろうか。深くは追求することなく、「未来のタケミチ君はもうヒナにプロポーズしましたか?」と一つだけ質問する。武道がいつか結婚したいと思っていることを伝えると、「じゃあヒナ死んでもいいよ」と答える日向。武道に対する最大級の愛が詰まった、そして全てを包み込む日向の優しさと強さがこれ以上なく表れている言葉だ。絶望の渦に飲み込まれそうだった武道はその言葉に救われ、もう一度未来を変えるべく立ち上がった。

マイキーイザナの関係に衝撃

その後、武道は今回のタイムリープでわかったことを改めて整理する。マイキー闇落ちを加速させた敵はイザナであり、その裏には稀咲がいると確信した武道。まずはマイキーイザナに全幅の信頼を寄せた理由を探るため、たまたま近くを通りがかったドラケン(CV:福西勝也)とともに自宅の倉庫を改造したマイキーの部屋へ。そこは、かつてマイキーの兄である真一郎(CV:松風雅也)がバイクの改造に使っていた倉庫だった。

その真一郎は大寿(CV:杉田智和)の話で、「黒龍」の創設者で初代総長だったことが明らかになっている。だが、黒龍は九代総長の斑目(CV:内山昂輝)と一虎(CV:土岐隼一)が揉めたのを機に結成された東卍に潰された。その前にマイキーは真一郎に許可を取りに行った際、「オマエの好きにしろ 万次郎」「オマエに継いでほしくて オマエの為に残したチームだから」と言われたという。

黒龍が巨悪化したきっかけ。それは、八代目総長にイザナが就任したことだった。武道の中で色んなことが繋がっていく。そんな中、衝撃の事実が明らかに。マイキーはすっかり忘れていたが、イザナはなんとエマ(CV:内山夕実)と兄妹だった。つまり、マイキーにとっても兄弟となる。そのイザナがなぜ今、「天竺」の総長となり、東卍を潰そうとしているのか。

鍵を握っているのは、イザナが真一郎と交わしていた手紙の数々。そこに綴られている文章からはイザナが真一郎を家族として慕っていたことが伝わってきた。エマがマイキーの家に引き取られる一方、家族に捨てられたイザナ。そんな彼にとって唯一の心の支えが真一郎だったとしたら、真一郎と一緒に暮らす弟のマイキーに嫉妬や恨みを抱いてもおかしくはない。

さらにドラケンは黒龍との抗争の際、斑目が“八代目の意志を継ぎ、東京卍會は黒龍が潰す”と言っていたことを思い出す。その抗争でさえもイザナが私怨で仕組んだものだったとしたら……。武道には、もう自分がすべきことはわかっていた。

ムーチョの襲撃を受け拉致される武道

たとえ刺し違えてでも、稀咲とイザナを殺し、色んな人を巻き込んだ兄弟喧嘩を終わらせる。そう誓った武道は、千冬(CV:狩野翔)にこの先は一人で動くことを告げる。しかし、マイキーイザナ兄弟喧嘩は東卍の源流であり、自分たちにとっても“ど真ん中の戦い”と単独行動を取ろうとする武道を諌める千冬。

一人で勝手に決めるのではなく、壱番隊の隊長として“みんなにどうしたいかをちゃんと聞け”という彼の言葉で武道は目が覚める。そして、「オマエが刺し違える覚悟ならオレはオマエに命を賭けるぜ!」と言ってくれたアッくん(CV:寺島拓篤)をはじめとする仲間たちと天竺に立ち向かうことを決めた。

そんな彼らの元に突如として現れたのが、“ムーチョ”こと、伍番隊隊長の武藤(CV:小野大輔)。東卍で内輪揉めは御法度となっているにもかかわらず、彼は武道をボコボコにした後、車で拉致する。次に目が覚めると、武道の隣には同じく武藤に拉致されたと見られるイヌピー=乾(CV:榎木淳弥)、ココ=九井(CV:花江夏樹)がいた。

「“イザナ”の野郎 余計な仕事を増やしやがって」という武藤の言葉は、何を意味するのか。謎に満ちたイザナの存在感が徐々に増していく第40話「マイキーイザナ異母兄弟とか突然すぎるわ」「イザナにとっては真一郎しかいなかったからマイキーの話されるの辛かったね」「イザナの気持ちもわからなくはないけど完全な逆恨み」「初期からずっといたけどムーチョ何者?」という反応が集まっている。

島崎信長の崎は正しくは「たつさき」

■文/苫とり子

アニメ「『東京リベンジャーズ』天竺編」第40話が放送/(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会