明治安田生命J1リーグ第30節が20日に行われ、浦和レッズ柏レイソルが対戦した。

 現在、勝ち点「50」で3位につける浦和は、直近6戦無敗と好調を維持。2位の横浜F・マリノスに4ポイント差と迫るなか、残留に向け勝利が欲しい16位の柏をホーム『埼玉スタジアム2002』で迎え撃った。

 試合は開始早々、浦和にアクシデントが発生する。序盤に高嶺朋樹との接触があった関根貴大が、8分にピッチに座り込むと、そのまま負傷により途中交代し、髙橋利樹が前線に送り込まれた。

 直後の10分には柏に決定機が訪れる。高い位置で小屋松知哉がチェイシングを仕掛けると、山田雄士がボールを拾い、パスを受けた山田康太がファーストタッチでDFをかわしながらボックスに侵入。相手選手に当たったこぼれ球を、右サイドから駆け上がってきた戸嶋祥郎がダイレクトでシュートに持ち込むが、浦和GK西川周作によって防がれた。

 対する浦和は、40分にポゼッションで相手を押し込みながら、マリウス・ホイブラーテンが左サイドで待つ荻原拓也にボールを展開。浅めの位置から左足で鋭いクロスを送ると、ニアサイドで興梠慎三が頭で合わせる。しかし、際どいコースに放たれたヘディングは、わずかにゴール左へと外れてしまった。

 後半も、前半同様にボールを支配する浦和とカウンターを狙う柏の構図に。そんななか、53分に浦和がスコアを動かす。右サイドでボールを持った酒井宏樹が、同サイドのライン側で待つ大久保智明にパス。大久保がワンタッチでスルーパスを供給すると、後半頭から投入された安居海渡が裏へと抜け出し、角度の少ない位置からシュートを放つ。柏のGK松本健太が一度は弾くが、セカンドボールに小泉佳穂が反応し、浦和が先制した。

 勢いに乗る浦和は4分後、低い位置でビルドアップに加わった伊藤敦樹が縦パスを差し込むと、ハーフライン付近でボールを受けた大久保が、ドリブルで中央に持ち運び小泉へと繋ぐ。その間に、荻原が左サイドを猛烈な勢いで駆け上がると、小泉のパスをペナルティエリア内左からダイレクトで振り抜き、豪快にネットを揺らして追加点を奪った。

 まずは1点を奪いたい柏は、続々と交代カードを切って攻撃的な選手をピッチに送るが、大きなチャンスを作れない。結局、試合はそのまま2-0で終了し、浦和が勝利。チーム内得点王であるホセ・カンテを出場停止で欠くなか、翌日にゲームを控える首位・ヴィッセル神戸と2位・横浜F・マリノスプレッシャーをかける結果となった。浦和は24日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループJ第3節・浦項スティーラース(韓国)戦を控えており、次節は28日に行われるアウェイ・鹿島アントラーズ戦となっている。一方の柏は、29日にホームで川崎フロンターレと対戦する。

【スコア】
浦和レッズ 2ー0 柏レイソル

【得点者】
1ー0 53分 小泉佳穂(浦和)
2ー0 57分 荻原拓也(浦和)

先制点を決めた小泉佳穂 [写真]=J.LEAGUE via Getty Images