日本には、心づけというチップが存在する。先月まで放送されていた朝ドラらんまん」でも仲居さんがポチ袋に入った心づけをジャンプして風呂敷に落とすシーンがあった。給金よりもその心づけの収入の方が多い人もいたと、セリフにあった。 けれど、現代の庶民的には、チップ制度はあまりない。ネットの仕事をしているとおひねりの名目で10円以上の、まあチップをいただくこともある。逆にこちらが利用したネットのサービスでは、定額を支払っているにも関わらずものの10分で終わった後に、定額以上の3つのチップが提示され支払いませんかと記載されていた。仮に2時間もかかったのなら考えるが、時給1000円として六分の一の時間に500円支払ったのだからチップは出さなかった。仕事ってそんなに甘いものではないことを知ってほしい。

 韓国でもまたチップ文化(慣習)はあまり普及していない。韓国にはカカオトークがある。そのサービスの一貫でタクシー呼び出しアプリがある。呼び出しの際にあからさまにわかるタチの悪い客は乗車拒否される。当然のことだ。そこで、どんな人でも乗せます! 乗車拒否なしのサービスが出た。乗車後サービス画面が出てきて、110円、170円、220円の中からチップ払いませんかというお誘いだ。もちろん筆者が断わったように、断ってもいい。

 この人と人とのつながりの中で、気持ちよく乗せてもらえば「おつりはいいです」という言葉のチップは、筆者も出す。割と出す方だと思う(おつりという小銭で申し訳ないが)。けれど、お前みたいな迷惑な客乗せてやったんだから出せ的なチップはおかしいと思う。客も乗車拒否されるが、本来禁煙のタクシーの中がたばこ臭くて(ドライバーのクラッチバックの上にたばこが見える)辛抱たまらんということもある。あのドライバーさんだけは配車しないでくださいとお願いすることも多々ある。ある意味、お互い様なのに、なんかおかしい。

 韓国では店員にチップを渡すなら、オーナーにも同じだけ包めという声もあるらしい。おかしいだろ。 高級店では当たり前だとのことだが、庶民は、チップをはずまないとなにもやってくれない高級店には行きませんから。

 韓国人も大変ね。チップって、義務じゃなく、気持ちだから。

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