インドから野生のサルによる切ないストーリーが届いた。このサルは、いつも餌を与えてくれて一緒に遊んでくれた男性の死を知り、悲しまずにはいられなかったようだ。サルが亡くなった男性の遺体にしがみついている姿を捉えた動画がSNSに拡散され、多くの人々の心を打った。英ニュースメディア『The Sun』などが報じている。

インドのウッタル・プラデーシュ州アムロハ県で現地時間10日、地元に住むラム・クンワール・シンさん(Ram Kunwar Singh)の葬儀が執り行われ、そこに1匹のサルがやってきた。ラムさんは亡くなる前の数か月間、このサルに餌を与えて一緒に遊んであげていたそうだ。

いつものようにラムさんのもとを訪れたサルだったが、ただならぬ様子にラムさんの死を悟ったようで、サルはラムさんの遺体のそばで地面にひれ伏して悲しみに暮れていた。地元住民によると、サルはラムさんの死を悲しんで大きな鳴き声をあげていたという。

その後、サルは黄色のシートに包まれたラムさんの遺体に抱きついたまま、40キロの距離を移動し、親族と一緒に火葬場までついていったそうだ。そんなサルの姿は、亡くなった親にしがみついて悲しんでいる子供のようで、ラムさんに対する愛情深さを示していた。

インドのニュースメディア『The India Daily』によると、サルは遺体の火葬が終わるまで火葬場に留まり、親族と一緒に戻ってきたという。地元住民によると、その日のサルは何も食べていない様子だったが、翌日にラムさんの家族が餌を与えると、それを口にしたそうだ。

今回のサルの動画はSNSに拡散されているが、多くの人がサルの悲しむ姿に胸がしめつけられたようで、「動物は人間よりも忠誠心がある」「動物が人間より優れていることを証明しているようだ」といった声があがった。

ちなみに今年7月にはチェコ共和国動物園で、死んだ赤ちゃんザルに対する母ザルの記録が公開され、注目を集めた。母ザルは生後8日で死んだ我が子をそばに置き、2日間世話をし続けた。しかし、母ザルは全く反応のない赤ちゃんザルの死骸をむさぼり始め、そのほとんどを自分だけで食べていた。

画像は『Rana Yashwant 2023年10月12日付X「इससे बड़ी निःस्वार्थ प्रेम की मिसाल क्या हो सकती है.」』『Live Science 2023年7月3日付「Zoo monkey eats her baby’s corpse after carrying it around for days」(Image credit: Primates/Casetta et al. 2023)』『The Daily Star 2022年2月11日付「Devastated dog pines for owner at his funeral after being killed in deadly landslide」(Image: Newsflash)』『The Mirror 2022年5月15日付「Heartbreaking moment mourning dog pays final respects to owner at funeral」(Image: CEN)』『Almond lover 2023年3月14日付TikTok「her first baby didn’t make it」』『CGTN 2021年9月15日付Twitter「Heartbreaking video: Mother dolphin refuses to let dead calf go」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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