週刊少年サンデーにて連載中の同名コミックをアニメ化した「葬送のフリーレン」(毎週金曜夜11:00-11:30、日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラスHuluほかにて配信)。その第7話「おとぎ話のようなもの」が10月20日に放送された。今回はフリーレン(CV.種崎敦美)が魔族を忌み嫌うきっかけとなった過去のある“悲劇”が語られた。(以下ネタバレを含みます)

【写真】Xでもその美声に反響が大きかった魔族・リュグナー(CV.諏訪部順一)

ヒンメルたちの功績を讃える「解放祭」

フリーレンヒンメル(CV.岡本信彦)たちと旅していた頃のことを夢に見ていた。旅の中でフランメ(CV.田中敦子)の魔導書の偽物を手に入れたフリーレンは「今まで偽物の魔導書しか見つかっていないんだ」とぼやく。それを見た仲間たちは、フランメの存在自体がおとぎ話のようだと語る。これに対してフリーレンは「あの人の顔を覚えているのはたぶん私だけだ……」と切ない表情を見せるのだった。

旅を再開したフリーレン一行は、北側諸国エング街道を埋め尽くす瓦礫の撤去にあたる。3人の力によって街道として使用できるようになったことを喜んだ町人は、自身の町まで彼女たちを案内する。彼らの町では“勇者ヒンメル様御一行がこの地域を支配していた魔族を討伐してくださった”ことを記念した「解放祭」が催されるという。

解放祭に参加することとなった3人は、華麗に装飾されたヒンメルたちの像を目の当たりにする。フリーレンが町人に「これ、100年後も続いているのかな?」と尋ねると、町人はこの問いに「この町が続く限りは」と答えた。

フリーレンと魔物との間に起こった悲劇とは

グラナド伯爵(CV.咲野俊介)領に到着したフリーレンは、その中を闊歩する魔族に遭遇する。フリーレンはすぐに攻撃体制に入るが、衛兵は取り押さえてしまう。その様子を見ていた魔族のリュグナー(CV.諏訪部順一)は、フリーレンに「君のその目はまるで猛獣でも見ているかのような目だ」と語りかける。

地下牢に投獄されたフリーレン。面会に来たフェルン(CV.市ノ瀬加那)は、この街に魔族がいる理由を彼女に伝える。長い戦いの果て、魔族からの和睦を受け入れる決意をしたグラナド伯爵。彼は使者である魔族・リュグナー一行が街に入ることを受け入れていた。フリーレンはこの判断を「悪手だね」と切り捨て、魔族を忌み嫌うきっかけとなった事件について語り出す。

ヒンメルたちとの旅の途中フリーレンは村を襲った魔族の女の子を救ったことがあった。その女の子は、村長宅で平穏な生活をスタートする。しかし、この平穏は村長斬殺事件によって崩れ去る。彼女に対し暴挙の理由を問うヒンメル。しかし、かけ離れた価値観を持つ魔族との会話は決して噛み合うことがなかった。フリーレンは「奴らにとって言葉は人類を欺く術だ」と、その悲劇を振り返った。そんなフリーレンを殺害するべくリュグナーの配下・ドラート(CV.大鈴功起)が彼女の前に現れる。

リュグナー演じる諏訪部順一イケボに喝采

朗らかなエピソードから陰惨な事件に至るまで、多様な物語展開がなされた今回の「葬送のフリーレン」。X(旧Twitter)には多くの感想が投稿され、「フリーレン」というワードは日本国内のトレンド入りを果たした。中でも投稿が目立ったのは魔族・リュグナーが最初の一言を発した瞬間だ。「リュグナー声ピッタリすぎる」「リュグナーの声が諏訪部順一氏なのいいね」「雅で穏やかな諏訪部さんの声とっても好きだよ…」と、その美声と演技力を称賛する声が集まり大きな話題となっていた。

次週、ドラートからの強襲をフリーレンはいかに切り抜けるのか、放送を心待ちにしたい。

種崎敦美の崎は、正しくは「たつさき」

■文/はるのおと

アニメ「葬送のフリーレン」第7話が放送/(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会