アヤックスは23日、モーリス・スタイン監督の解任を発表した。

 オランダ屈指の名門として知られるアヤックスは、今シーズンのエールディヴィジでここまで7試合を消化し1勝2分4敗と成績が低迷。現地時間22日に行われた第9節ではユトレヒトに3-4で競り負け、遂に2部自動降格圏となる暫定17位に転落。また、ヨーロッパリーグ(EL)でもグループステージの2試合を戦い2分と勝ち切れない試合が続いていた。

 この歴史的大不振を受け、クラブは今シーズンより指揮を執っていたスタイン監督の即時解任を決断。後任については現時点で決まっておらず、当面の間はクラブOBで今シーズンからアシスタントコーチとしてチームに帯同していた38歳のヘドヴィヘス・マドゥロ氏が暫定指揮官を務めることになるという。

 成績不振に伴う指揮官解任を受け、アヤックスのヤン・ファン・ハルストCEO(最高経営責任者)は「我々はこの数カ月間、非常に集中的かつプロフェッショナルに協力し合ってきたが、スポーツ面における結果とチームの成長が欠如していた。だからこそ、今日も我々は話し合いを行なった。モーリス自身も自分が適任であるかということに関して疑念を持っている。我々は決別が最善であるとの結論に達した」とコメントしている。

 また、スタイン監督もアヤックスの公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。

「今朝、経営陣とミーティングを行い、午後の終わりに再び話し合った。非常に残念なことだが、これがアヤックスにとって最善の決断という結論に達した。私を知っているすべての人が理解していると思うが、私はこのクラブをあるべき姿に戻すためにできる限りのことをした。しかし、成功を収めることができなかった。サポーター、そしてここで一緒に働いてきた人々に感謝したい。アヤックスがすぐにでも上昇することを願っている」

 現在49歳のスタイン氏は現役時代にデン・ハーグやNACブレダなどで活躍。2005年7月の引退後は指導者に転身し、古巣デン・ハーグの下部組織で経験を積んだ。その後はデン・ハーグのトップチームやVVVフェンロ、アル・ワフダ、NACブレダの指揮官を歴任。昨年4月にスパルタロッテルダムの監督に就任すると、昨シーズンはチームを近年の最高順位である6位まで導いた。その手腕が高く評価され、今夏にアヤックスに就任したものの、新天地での挑戦は約3カ月で幕を閉じることとなった。

解任が発表されたスタイン監督 [写真]=Getty Images