近ごろYouTubeでは、荷造りの様子を収めた“パッキング動画”がたびたび注目を集めている。多くの人が「めんどくさい」と感じてしまうパッキングだが、人気者たちのパッキング事情は一体どのようなものなのか。今回は、パッキング動画が人気のYouTuberたちと、パッキング動画の見どころを紹介する。

参考:【写真】仲里依紗が紹介するパッキングに便利なアイテム

 2023年10月12日には、モデルやタレントとしても活動するYouTuber・kemioが、「一生終わらない深夜の地獄パッキング」を公開。拠点としている米国に帰国する際のパッキングのようすを収めた動画で、2人の友人とともに、コスプレを楽しみながら荷造りをするようすが収められている。もともと友人たちが、大変なパッキングを「コスプレで応援しよう」という趣旨だったそうだが、kemioもコスプレに参戦。動画内ではコスプレやトークに花が咲き、荷造りがしっかり進んでいるのかは不明だが、エネルギッシュな3人からパワーをもらった視聴者が多かったようだ。

 YouTubeに投稿した動画がつねに話題になる女優の仲里依紗のチャンネルでも、パッキング動画が頻案に投稿されている。「NYプレミアに行く前日のドタバタ徹夜パッキングと海外旅行必需品紹介してたら荒らしや来たぴょん」では、海外出張へ旅立つ12時間前にネイルの施術を受けているシーンからはじまる。このときの時刻は深夜0時近くだったのだが、ここからパッキングを開始。旅行のために購入したシューズ用のケースや洗濯バッグといった便利グッズを丁寧に説明し、どんどんスーツケースに詰めこんでいく。

 さらに仲といえば爆買い動画が大人気で、旅行先では毎回、大量の洋服やブランド品、お土産などを購入するのがお決まりになっている。「パッキングが大の苦手」という仲が購入品を紹介しながら、絶対スーツケースに入り切らないであろう大量の荷物をパッキングしていく動画は、どうやってスーツケースに詰めるのか興味深い。

 そして、人気YouTuber・とうあのチャンネルでもパッキング動画は大人気コンテンツのひとつ。「【LA編】限界寸前パッキングが色々とやばすぎてブチギレwww」では、こちらも出発当日の未明からパッキングをスタート。睡眠や出発までの予定から逆算し、パッキングに使える時間は2時間半ということだが、そこにはファッショニスタらしい悩みが。日中と朝晩の気温差を考慮し「8日間で16着持っていきたい」と発言し、コーディネートを考えながら洋服をピックアップしている。

 毎回パッキングがギリギリなことについては「なんで私って前日の寝るギリギリになんないとやらないんだろう」と嘆いているが、やはり洋服がなかなか決められず、40着を「とりあえず持っていく」という結論に。パッキングが終わったのはなんと朝6時過ぎと、まさかのオールになってしまったが、途中で歌いはじめるようすやハイセンスな洋服が好評だった。

 パッキング動画と聞いて想像するのは、旅行慣れしたYouTuberや航空会社、旅行業界の関係者が、いかに荷物をコンパクトに収納するか、なにを持っていくといいのか、そのアイディアを教えてくれるものではないだろうか。しかし人気者たちのパッキング動画は、旅行のための便利グッズが知れるという点はもちろん、それ以上にハイセンスな私物が拝めることや、ハイテンションで展開されるトークが見どころになっているようだ。さらに動画のコメントからは、パッキング動画が“これから始まる楽しい旅の序章”として、視聴者のワクワク感をつくり出していることも読み取れる。注目を集めるパッキング動画は、パッキングの方法よりも、パワーやワクワク感をもらえる点が魅力といえるだろう。

(文=せきぐちゆみ)

動画サムネイルより