子どもが医薬品を誤って飲んでしまい、中毒になる事故が発生しているとして、消費者庁が公式サイトなどで注意を呼び掛けています。

向精神薬などを飲むと重い中毒の恐れ

 消費者庁によると、子どもが、床など手の届きやすい場所に置かれていた医薬品を取り出し、飲んでしまう事故が発生しています。中には、急性薬物中毒を起こし、入院したケースもあるということです。

 消費者庁は、子どもの医薬品の誤飲事故について、「身近にあるものを何でも口に運ぶ」「周囲への興味や関心が高まり人の模倣をする」「興味を持って好んで取る」など、年齢や発達段階によって変化する行動特性が影響していると考えられると説明。体が小さい子どもが、向精神薬や気管支拡張剤、高血圧の薬、糖尿病の薬などを飲んでしまった場合、重い中毒を引き起こし、命が危険にさらされる可能性があるということです。

 そこで、子どもの医薬品の誤飲を防ぐために、次のような対策を提示しています。

・子どもの手が届かない、見えない所に医薬品を保管する。

・「医薬品を入れた引き出しに鍵をかける」「取り出しにくい容器に医薬品を入れる」など、複数の対策を講じる。

・服用前、服用後に医薬品を置きっ放しにしない。

・大人が医薬品を取り出したり、飲んだりする様子をなるべく子どもに見せない。

・医薬品はお菓子ではないことを子どもに伝える。

 子どもが医薬品を誤飲した場合は、誤飲が起きた時刻や子どもの状態、薬の名称、飲んだ量を確認した上で、直ちに専門の相談機関に連絡し、必要に応じて医療機関を受診するようアドバイスするとともに、呼吸や意識が普段の様子と違う場合は、すぐに救急車を呼ぶよう、呼び掛けています。

オトナンサー編集部

子どもの医薬品の誤飲に要注意