カリフォルニア州の動物保護施設は数か月前、頭の上に模造品の宝石を取り付けられた2匹の犬を保護した。この宝石は以前の飼い主が接着剤で取り付けたもので、獣医が宝石を取り外すことに成功したが、2匹の頭には接着剤による火傷の痕が残ってしまった。現在は2匹のために、新しい飼い主の募集が行われていると、米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。

数か月前、米カリフォルニア州の「ソノマ郡動物保護施設(Sonoma County Animal Services)」に、飼い主が亡くなり、引き取り先がなかった2匹の犬が連れてこられた。2匹は一見すると普通の犬と変わりはなかったが、頭の上に付いていたものを見てスタッフらは絶句した。

2匹の頭のてっぺんには、宝石のようなものが取り付けられていたのだ。ファッションなどの装飾に用いられる模造品の宝石だったが、以前の飼い主は接着剤を用いて2匹の頭に取り付けていたため、簡単には取れなかった。

クリーム色でビーグルとパグのミックス犬を“ピーナッツバターPeanut Butter)”、黒いチワワミックス犬を“ジェリーJelly)”と名付けたスタッフらは、2匹を獣医のもとへ連れていき、頭の宝石を取り外す処置をしてもらった。

無事に宝石を取り外すことができたものの、2匹の頭には接着剤による火傷の痕が残ってしまった。処置から1か月ほどが経過した現在もその部位に被毛は生えてきておらず、その痕は一生残ってしまうと考えられている。

郡の保護施設では、ともに12歳と高齢の2匹を一緒に引き取ってくれる里親を探すことが難しいため、2匹は同州サンフランシスコを拠点に主にシニア犬の保護と里親探しを行う団体「Muttville Senior Dog Rescue」に引き取られた。そして現在は、同州コンコード市に住む一時預かりボランティアのリサ・アーデンさん(Lisa Arden)が2匹の世話をしている。

リサさんは「これまで、ピーナッツバタージェリーがどんな目に遭ってきたのかと思うと、胸が張り裂けそうになります。この子たちが愛されていたことは確かですが、残念なことに、前の飼い主は接着剤で宝石を付けるという誤った判断をしてしまいました」と話している。

リサさんは今月12日にTikTokで、頭に緑色の模造宝石が貼り付いたピーナッツバターの写真を公開した。宝石が取り外された後の写真には、宝石の形にくっきりと痕が残っている2匹の姿が写っており、特にクリーム色の被毛を持つピーナッツバターはその痕が目立つ。

2匹が元気に過ごしている様子を映した動画も一緒にシェアすると、「どうしてこんなに酷いことができるの?」「接着剤で宝石を付けたの? 信じられない」「なんて可哀そうな子たちなんだ」「こんなクレイジーな話は聞いたことがないよ」など、悲しみや怒りの声が相次いだ。

リサさんが2匹を預かった7月頃から新しい飼い主の募集をしていたものの、2匹はシニア犬であるためか、なかなか希望者が現れなかった。しかしリサさんの投稿が多くの人の目に留まり、新しい家族になりたいという声が多数届いているという。リサさんはピーナッツバタージェリーを一緒に引き取ってくれる飼い主を探している。

画像は『lisa and senior mutts 2023年10月12日付TikTok「This is the story of my foster dogs Peanut ButterJelly.」』『Dandy & Chloe 2021年12月28日付TikTok「Shout out to Cadillac Jack」』『The Sun 2021年5月27日付「RUFF RIDE Indian YouTuber arrested for tying balloons to pet dog to make it fly for cruel video stunt」(Credit: YouTube)』『Nicole Beckman 2020年8月31日付Facebook「Finished up Clyde’s design.」』『UNILAD 2020年9月18日付「Influencers Force-Feeding Dogs Online Under Fire After Mukbang Videos Banned In China」(Douyin)』『The Daily Star 2023年8月14日付「Barely-breathing Shih Tzu left for dead by canal finds new home and girlfriend」(Image: RSPCA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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