チームの主軸、柳田も来季は36歳シーズンとなる(C)Getty Images

 野球日本代表侍ジャパン井端弘和監督は10月24日、都内で会見を行い、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」(11月16~19日、東京ドーム)に臨む代表26人を発表した。

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 4番に指名したのは今春のWBCにも出場したDeNAの主砲、牧秀悟。今季も29本塁打をマークと長打力を発揮。ほかにも阪神の佐藤輝明、巨人からは秋広優人門脇誠日本ハム万波中正ら、まさに今後の侍ジャパンの中軸を担うと期待される精鋭が勢ぞろいした。

 井端監督がチームテーマに掲げる「パワー&スピード」に沿った人選ともなったが、一方寂しさを感じさせたのは12球団で唯一選出がなかったソフトバンクにもある。

 今大会の参加資格は24歳以下、もしくは入団3年目以内で29歳までのオーバーエージ枠が3枠となっている。ソフトバンクの野手陣では三森大貴なども条件にあてはまるが、最終的には選出ゼロとなった。主力の高齢化が進む一方で世代交代がうまく進んでいない側面も浮き彫りとなった。

 昨オフも異次元補強といわれる大規模補強を敢行しながら、今季もV逸となったソフトバンクの課題に関して球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 ヤクルトレジェンドOBで2000本安打も達成している宮本慎也氏が野球系YouTubeチャンネル「野球いっかん」に出演。10月24日に更新された動画内でソフトバンクが抱える課題について語っている。

 今オフはすでに森唯斗投手、嘉弥真新也投手、上林誠知外野手ら7選手に戦力外通告を行ったことも話題を呼んでいる。

 まず宮本氏がソフトバンクの投手陣の課題として指摘したのは、「やっぱり先発で育てないから」とコメント。「(先発が)できそうなピッチャーがいるはずなんですよ」とした上で、「すぐ後ろ(救援投手陣)に回してしまう」ことで中途半端な起用になってしまう点を危惧する。

 今季先発陣ではメジャーから新規加入となった有原航平が10勝を挙げチーム勝ち頭、それに続くのは最年長左腕の和田毅の8勝となり、層の薄さも目立った。こういった点を踏まえ「ある程度力のある球(を投げる投手)で、先発を何とか育てる」ことが大事とした。

 また野手陣に関しては「スケール感のある野手が少なくなっている」点を指摘。長打を打てる選手が少ないため、チームを支える牧原大成中村晃といった中堅層に関しても生きてこないとした。

 チームの主軸、柳田悠岐も来季で36歳シーズンとなることを踏まえ「次世代の核となる選手を育てていかないと」と新任の小久保裕紀監督の手腕に期待する場面も。

 ほかにも動画内では、近年はドラフト1位入団した選手がなかなか独り立ちできない現状も指摘した。

 様々な課題も浮上する中、どのような形で小久保新監督がチームを導いていくのか。オフの取り組みにも注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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