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無賃乗車しようとする様子(フィディアスのYouTubeより)

新幹線のトイレに隠れて無賃乗車をした外国人YouTuberの動画が波紋を呼んでいる。

問題となっているYouTuberはキプロス出身で、現在はアメリカに在住するフィディアス・パナイオトゥ(27)。チャンネル登録者数は237万人で、イーロン・マスクとハグをするという夢を叶えた動画で一躍有名YouTuberとなった人物だ。

フィディアス10月21日に「無料で日本中を旅しました」という動画をアップ。動画は仲間のYouTuberらと、長崎から青森まで最も早く“無料”で移動する人を競うという内容だ。

フィディアスは「無料で電車に乗る方法を教えます」として、西九州新幹線の「かもめ」に乗り込みトイレに籠城。目的地でトイレから出ると、待ち構えていた駅員から乗車券の提示を求められた。

仮病を使って誤魔化そうとしたため、駅員が警察を呼ぼうとするが、フィディアスは隙をついて逃走。電車を乗り継ぎ、今度は新大阪行きの新幹線に乗車。またもトイレに閉じこもったまま、岡山まで移動してしまった。

JR九州九州旅客鉄道)に取材を申し込むと、24日時点で担当者は、問題となったYouTuberらへの対応については事実確認中とし、「最終的に行動するかは会社として検討していく」と回答していた。

しかし、一夜明けて25日に事態は進展。担当者は「まず、警察の方にはすでにご相談をさせていただきました。被害届を出すかどうかということ自体は警察の方に相談を現在しているところです。また、鉄道警察隊の方にも情報を共有させていただきました上で、巡回の強化等をお願いしているところでございます」と迅速に対応したことを明かした。

10月24日、フィディアスは問題となったYouTubeチャンネルのコメント欄で、不快にさせるつもりはなかったと謝罪したが、無賃乗車の罪が消えたわけではない。企業の毅然とした対応がYouTuberによる迷惑行為の抑止となることを願う。