桑田二軍監督が新風を吹き込むか(C)Getty Images

 巨人阿部慎之助新監督の周囲を固めるコーチ陣が注目を集めている。

 ヘッドコーチには現役時代は勝負強い打撃で知られ今季まで二軍監督を務めていた二岡智宏氏が就任。引退後は独立リーグの監督も務めるなど幅広い視野でも定評がある。

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 チーフ投手コーチには杉内俊哉氏、同じく投手コーチには5年ぶりに古巣復帰となった内海哲也氏が就任など、顔ぶれも一気に若返ることとなった。

 そんな中でひそかにキーマンになるとして注目を集めているのは、ファーム総監督から二軍監督に転任となった桑田真澄氏の存在にもある。

 現在は若手中心のチームで戦うフェニックス・リーグで指揮を執り、10月25日に行われた中日戦(宮崎・ひむか)にも2-1で勝利。桑田二軍監督体制となってからは6戦6勝と好調なすべり出しを見せている。そんな桑田二軍監督について球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は10月24日に自身のYouTubeチャンネルを更新。

 その中で新任の桑田二軍監督への期待を語っている。来春のキャンプではアーリーワークの廃止を打ち出し、座学を行うとするなど独自の考えを打ち出している点に関しては高木氏も「悪くないと思う」と賛同。同プランは寒い内は無理に体を動かさずに、気温が上がってから練習時間をしっかり区切って行うとしている。

 高木氏は若い成長過程の選手には睡眠をしっかり取ることで体作りにも好循環が生まれるとした上で、アーリーワーク廃止を打ち出した意図に「質をあげたいんだろうね。ただ量をこなすとかそういうのじゃなくて」と理解を示した。

 さらに指導の注意点については「これをやっとけば大丈夫と決定づけない事だよ」とし、常に疑問を持ちながら選手を指導、育成することで発展性が生まれ、考えが広がるとした。

 桑田二軍監督といえば、引退後は早稲田大学大学院でスポーツ科学を学ぶなど、独自の経歴でも知られる。選手にわかりやすく伝えることでは定評があるとあって、特にチーム課題とされる投手陣再建、選手の底上げのための意識改革に高木氏も期待の声を寄せた。

 果たして阿部新監督、桑田二軍監督の連係でどんな魅力あるヤングジャイアンツが発掘されるのか。この点もファンにとっては楽しみなポイントとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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