元北海道日本ハムファイターズ選手の岩本勉氏が、自身のYouTubeチャンネルで吉田輝星投手のピッチングに苦言を呈した。
■フェニックスリーグに登板
宮崎で行われているフェニックスリーグ・横浜DeNAベイスターズ対北海道日本ハムファイターズの試合を振り返った今回の動画。
岩本氏は8回に登板した吉田投手が「三振・内野ゴロ・三振」に抑えたことを紹介し、「8回は吉田輝星を表現できていた。押しの強いスピンの効いた、キャッチャーを超えてからでもバックネットまでずっと重力に負けない、ストレートを投げられることができるピッチャーだと思っている」と語る。
そして「今シーズン本当に悔しい思いをした。どんな姿を見せてくれるのか、それを見せることができていたのよ、輝ちゃん良いボールを投げるやん」と吉田投手を称賛した。
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■ベンチに戻るときに…
さらに岩本氏は「8回にベンチに帰ってくるときに、ドヤ顔で来るかと思ったら、まだここにきて、こうかな、ああかなと形を意識していた。 これは僕、元投げ手として、あの仕草はいらない。 もうそんなレベルに、そんなレベルのところで、さまよっているピッチャーではない」と指摘する。
続けて「あと立場でいうと形とかよりも結果。 バッターボックスの前のベース上でどれだけ強い球を発揮できるのかということ」「ミットにドーンと収まる球を投げるのが吉田輝星であると僕は思っている」と話した。
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■「打たれるかもしれないと岩本氏。
岩本氏は吉田投手が0対0の9回にマウンドに上がった際、「打たれるかもしれない」と中継外の時間帯に発言したことを明かす。
そして「見事にそうなった。それは形を意識している。もうそういうことは必要ではないんですよ、あなたはと。形を意識しすぎるから、自分のパフォーマンスがボールに乗らないんだと、そう思っているピッチャーなんです」と語る。
そのうえで「先頭を出したくないのに、変化球・変化球できれいに整えてどーんと行こうとしたんですよ。これはキャッチャーも反省したい。きれいに整えてアウトを取れるんだったら、今ごろ成績が出ています。それができなくて、もがいているピッチャーだから、先にストロングポイントを出しましょうということ」と苦言を呈した。
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■出し惜しみをしないで
さらに岩本氏は「出し惜しみで最後にいこうと思って、うまく行かないことが大半。それでここ数年苦しんでいるわけなんですよ」と指摘する。
そして9回にヒット、キャッチャーのパスボールで進塁、フォアボール、サードの強襲安打などで、決勝点を許したことを明かし「吉田がきれいにまとめようとしすぎた。攻め込んでいった8回のピッチングではなく、9回は守りに入ったマウンドだったんですよ。 それは本当に食われてしまう要素ばかりですよね。これは細かい重箱の隅ついてるわけじゃなくて、僕もその経験があるから」と語った。
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■全球ウイニングショットで
岩本氏はさらに「攻撃は最大の防御と言われる。そのなかでもう自分のなかで守りに入ろうとした。 その姿勢が相手チームから見たときに、ほころびに感じられた」と指摘。
そして、「よし行けるというような雰囲気を作らせた」「まずフェニックスリーグでやってほしいのは、吉田輝星らしさを出すところを見たかった。8回はできたんだから、9回もできる」「全球ウイニングショットでいいじゃないか」などとコメントしていた。
■5年で3勝の吉田
吉田投手は金足農時代に甲子園で活躍し、鳴り物入りで日本ハムに入団。エースナンバー18を与えられ大いに期待されているが、ここまで5シーズンで3勝、5ホールドと苦しんでいる。
とくに今季は1軍での登板がわずか3試合に終わった。
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