チャンピオンズリーグ(CL)・グループE第3節が25日に行われ、セルティックスコットランド)とアトレティコ・マドリードスペイン)が対戦した。

 セルティックは今季のCL初陣となったフェイエノールトオランダ)とのアウェイゲームを0-2で落とすと、前節はホーム開幕戦でラツィオイタリア)相手に後半アディショナルタイムに逆転ゴールを許し、1-2で逆転負け。ここまで2連敗と苦しいスタートを切っている。一方のアトレティコ・マドリードは、開幕戦のラツィオ戦を試合終了間際の失点により1-1のドローで終えたが、前節はフェイエノールトとの撃ち合いを3-2で制した。現在はラ・リーガでも5連勝を記録しており、勢いに乗ってグラスゴーの『セルティック・パーク』に乗り込む。

 セルティック旗手怜央前田大然古橋亨梧の“日本人トリオ”がスターティングメンバーに名を連ね、岩田智輝もベンチから出番を待つ。一方、アトレティコ・マドリードロドリゴ・デ・パウル、コケ、アントワーヌ・グリーズマンら現状のベストメンバーが並んだ。

 試合はセルティックがボールを保持する構図で入ると、4分に均衡を破る。自陣からの浮き球ボールを引き出した前田が頭で中央へ繋ぐと、古橋がマット・オライリーとのパス交換から右サイドに流れてボールを受ける。マイナス方向へパスを繋ぐと、オライリーはボックス内へリターンパスを通し、動き直していた古橋が綺麗なファーストタッチから冷静にゴールネットを揺らした。前節ラツィオ戦に続く古橋のCL2試合連続ゴールで、セルティックが先手を取った。

 幸先良く先手を取ったセルティックだったが直後にアクシデント発生。デ・パウルとともにルーズボールに飛び込んだ際、右太もも裏を痛めてしまい、プレー続行が不可能に。パウロ・ベルナルドとの交代でピッチを後にした。

 アトレティコ・マドリードとしては開始早々出鼻をくじかれる形となったが、23分には敵陣へ押し込む状況の中、アクセル・ヴィツェルが右サイドへ繋ぐと、ナウエルモリーナがデ・パウルとのパス交換で前進。ボックス内でグレッグ・テイラーに倒されてPKを獲得した。キッカーを務めたグリーズマンはゴール右下を狙ったものの、このシュートはポストに嫌われる。それでも、跳ね返りをグリーズマンが自ら押し込み、アトレティコ・マドリードが試合を振り出しに戻した。

 ホームで追い付かれる嫌な展開となったセルティックは、25分に左サイドから攻撃へ。テイラーが縦のスペースへ浮き球のスルーパスを送ると、背後へ抜け出した前田が一気にスピードアップ。マイナス方向へ折り返すと、ファーサイドでフリーになっていたルイス・パルマにボールが渡る。パルマは迷いなく右足を振り抜き、強烈な一撃を突き刺した。

 アトレティコ・マドリードは40分にヴィツェルがヘディングシュートでゴールネットを揺らしたものの、オフサイドのため得点は認められない。前半はこのままセルティックの1点リードで終了した。

 後半に入るとアトレティコ・マドリードのベンチが動く。ハビ・ガランとサウール・ニゲスを下げて、マルコス・ジョレンテとロドリゴ・リケルメをピッチへ送り出した。するとそのM・ジョレンテが大仕事をやってのける。53分、コケからのパスを受けたM・ジョレンテが右サイドを前進。相手に寄せられながらも倒れずに持ち運び、右足でアーリークロスを送ると、ファーサイドへ走り込んだアルバロ・モラタがダイビングヘッドを叩き込む。アトレティコ・マドリードが再び同点に追い付いた。

 その後はアトレティコ・マドリードが押し込む時間が続き、セルティックとしてはなかなか自分たちの時間を作ることができない。アトレティコ・マドリードグリーズマンアンヘル・コレアらがゴールに迫るシーンを作りながら、最後まで逆転ゴールを挙げることはできず、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 セルティックは2度のリードを活かすことができず、ホームで5シーズンぶりのCL白星を飾ることはできなかった。一方のアトレティコ・マドリードは敵地で貴重な勝ち点「1」をもぎ取り、無敗をキープしている。なお、セルティックの古橋は80分までプレーし、前田はフル出場。岩田に出番はなかった。

 次節のCLは11月7日に開催される。今度はアトレティコ・マドリードのホームに移り、同カードの一戦が行われる予定だ。

【スコア】
セルティック 2-2 アトレティコ・マドリード

【得点者】
1-0 4分 古橋亨梧セルティック
1-1 25分 アントワーヌ・グリーズマンアトレティコ・マドリード
2-1 28分 ルイス・パルマセルティック
2-2 53分 アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード

古橋亨梧は開始直後に先生弾 [写真]=Getty Images