チャンピオンズリーグ(CL)・グループE第3節が25日に行われ、セルティックスコットランド)はアトレティコ・マドリードスペイン)との一戦を2-2のドローで終えた。試合後、セルティックの公式HPがブレンダン・ロジャーズ監督のコメントを伝えた。

 開幕2連敗を喫し、決勝トーナメント進出に向けて追い込まれていたセルティックは、キックオフの笛が鳴った直後から積極的な姿勢で前に出る。4分には右サイドに流れた古橋亨梧がマット・オライリーとのパス交換でペナルティエリア内に侵入し、2試合連続の先制ゴールを記録。25分にはPKの跳ね返りをアントワーヌ・グリーズマンに押し込まれて1点を返されたが、28分には左サイドを破った前田大然折り返しから、ルイス・パルマが勝ち越しゴールを記録した。だが、後半に入って53分にアルバロ・モラタの同点ゴールを許すと、その後はなかなかボールを保持する時間を作れず、試合はタイムアップ。2-2の引き分けで終了していた。

 ロジャーズ監督は「試合中の選手たちは傑出していたと思う。我々は見事なゴールを2つ決めた」と選手たちのパフォーマンスを称賛。「もちろん、我々が対戦したのは欧州トップレベルの相手だったため、後半に一時的な停滞があることは予想していた。そのような中でも、選手たちは戦い続けたし、働き続けた」と語った。

 前半はアトレティコ・マドリード相手に主導権を握って攻撃に出る時間が続いたものの、後半は押し込まれるシーンが増えた原因について、ロジャーズ監督は「我々が慣れていないようなテンポで試合に入った。おそらく65分から70分を過ぎたあたりから少し疲労が入り始めたと思う」と発言。後半の失速も“想定内”の上で、高いインテンシティを前半から見せ続けたことを受け、「選手たちは集中力とメンタリティを保って戦い続けてくれた。パフォーマンスにはとても満足している」と話した。

 また、ロジャーズ監督は古橋の先制点についても言及。「見事なゴールだった」と賛辞を送ると、「我々は自分たちのパフォーマンスを見せることを大事にしている。相手は関係ない。ここでラツィオと対戦した時にも、彼は我々に先制点をもたらしてくれた。完璧なスタートを切ることができたし、前半は非常に良いプレーができた」と続け、古橋の先制点がチームに与えた影響を口にした。

 一方で、結果だけを見ると3試合を終えた段階で1分2敗。未勝利が続いており、決勝トーナメント進出のためには残り3戦で全勝が求められる。ロジャーズ監督はここまでのCLの3試合を振り返って「非常に手強い相手との3試合を経験し、間違いなくチームは成長している。そこに疑いの余地はない」とコメント。「3試合のうち2試合はきっちりと戦えていたし、スコア上でも先制できていた。私はチームの成長にフォーカスしたいと思っている。今日は象徴的な結果を得るまであと一歩だった。それでも素晴らしいパフォーマンスだったことに変わりはない。最初の勝ち点『1』を積み上げられた」と自身が重要視するポイントにも触れた。

 次節は11月7日に行われ、今度はアトレティコ・マドリードの本拠地で“リターンマッチ”が開催される。ロジャーズ監督は「タフな試合になることは分かっている」と前置きしながら、この試合でチームが見せたパフォーマンスを今後のCLでの戦いにぶつけていくと主張している。

「相手のレベル、クオリティを見れば簡単な試合なんてないことはわかるはずだ。しかし、私は今晩のチーム、彼らが見せた勇気をとても誇りに思う。だからこそ、この姿勢を維持したい。敵地に乗り込んでも同じメンタリティで戦うつもりだ」

セルティックはここまで3戦未勝利と苦しい戦いを強いられている [写真]=Getty Images