増上寺山内最古の子院である廣度院【こうどいん】(※1)(東京都港区・以下、廣度院)は、2023年9月に『練塀』の解体調査を行い、重要文化財資料「江戸城造営関係資料集」(※2)に記録されている、江戸城及び増上寺三門左右練塀と同じ構造をしていることを発見しました。

「東京文化財ウィーク2023」中は、この貴重な内部構造を見学でき、期間限定で漆喰塗り体験、練塀作り体験を実施します。内部構造を確認できる『練塀』の公開は、調査中の限られた期間のみとなり、この機会に是非、ご来院いただき『練塀』の魅力をご体験下さい。

※1:廣度院表門及び練塀が1998年12月11日に国登録有形文化財(建造物)として登録
※2:『「江戸城造営関係資料(甲良家伝来)」・塗師方壁方瓦方当時時并本途内訳(本途帳)』日比谷図書館所蔵

https://neribei.com/

東京文化財ウィークは、より多くの皆様に文化財を身近に感じていただくために一年に一度開催されています。都内にある文化財を一斉に見学することができ、文化財めぐりや特別展、講座などを1週間通して周遊し、文化財の価値への理解・保護に協力いただくための学びウィークになります。

廣度院では、江戸時代から存在する貴重な練塀の解体調査を2023年9月に行い、本途帳に記された練塀の内部構造と一致する発見をしました。現在、様々な調査を行っており、調査期間中の今年限定で内部構造を公開します。また、期間限定で漆喰塗り、練塀づくりを行える体験型イベントを実施します。


東京文化財ウィーク中、子供から高齢者まで広く都民の皆様に文化財の価値に触れていただき興味を持っていただけるよう、練塀の魅力を発信していきます。文化の秋、身近な文化財に触れ、東京の歴史や文化をお楽しみ下さい。

  • 練塀(ねりべい)とは

練塀は防壁として、徳川家菩提寺の意匠として、景観として、境内伽藍の大きな部分を占めていました。浮世絵や、江戸名所図会などにも描かれ、江戸の人々を見守り、親しまれてきました。廣度院練塀は、江戸時代、大門左右から三解脱門左右に至るまでの長い参道、増上寺境内各所に多用されていた練塀で、現存する唯一の内部構造までを確認できる存在となっています。

「大日本東京芝三縁山増上寺境内全域(芝増上寺山内常照院所蔵)」練塀があったとされる地図
  • 「東京文化財ウィーク」廣度院スケジュール

1.廣度院練塀特別公開

日時:令和5年10月28日(土)~令和5年11月5日(日)10:00~16:00

内容:廣度院練塀内部特別公開

2.漆喰塗り体験

日時:令和5年10月28日(土)~令和5年11月5日(日)10:00~16:00

内容:漆喰塗り体験

3.練塀体験

日時:令和5年10月29日(日)14:00~16:00

内容:江戸時代の「練塀~ねりべい~」をつくってみよう!(定員80名)

登壇者:

・廣度院 西城千珠副住職

工学院大学客員研究員 菅澤茂先生(高野山大学特任教授)

「廣度院練塀特別公開」応募フォーム:https://forms.gle/eARsQfjQi93etPCXA

※ご来場の方には、川瀬巴水の浮世絵「雪の増上寺」、廣度院オリジナル「廣度院練塀建築パース」ポストカード二種をプレゼント!

  • 保存会メンバー募集

国登録有形文化財(建造物)の廣度院表門及び練塀の保存・活用活動には皆様のお力添えが欠かせません。

歴史ある文化財の保存活動に携わって下さる仲間を募集しています!

廣度院練塀保存委員会公式LINEアカウント:

https://lin.ee/9U1UjEi

ボランティアスタッフ募集:

https://forms.gle/jFE2ageU9Tn2UBwD8

  • 廣度院練塀とは

廣度院は、酉譽聖聰上人が増上寺を開山したときに別に一院を建てた山内最古の子院。増上寺が芝の地に移転時、三解脱門正面の角に聖聰上人の不動尊とともに移転。練塀は表門のある大門通正面(南面)左から御成道(西面)の増上寺参道の要所に廻り、江戸時代に増上寺境内一帯に存在していた往時の姿で残している。2023年9月解体調査を行い重要文化財資料『江戸城造営関係資料(甲良家伝来)・塗師方壁方瓦方当時時并本途内訳(本途帳)』にある、江戸城「西丸吹上」・増上寺「三門左右練塀」図版と構造工法が一致し、山内独自の貴重な練塀遺構であることが解明された。増上寺大門から三解脱門に至る参道の街路景観を今に伝えている。

URL:https://neribei.com/

※「廣度院練塀保存委員会事務局」を株式会社pote+が運営しています。

配信元企業:株式会社pote十

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