コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、ヤングアニマルで連載中で、原作:宮月新さん/作画:佐藤健太郎さんの漫画「ぼくらの夏が裂けていく」だ。

【漫画】島がどんどん変わっていく…帰省した主人公が見た恐ろしい景色とは

9月8日に投稿されたツイートには、1000いいねを超える反響があり、X上(旧Twitter)では「先が気になって仕方ない」「怖すぎる…」「面白い!続きが早く見たい」といったコメントが集まっている。作者の宮月新さん、佐藤健太郎さんに話を伺い、創作の裏側などを語ってもらった。

■漫画「ぼくらの夏が裂けていく」のあらすじ

高校生の樹(いつき)は、高校進学を機に地元の島を離れたが、妹の繭結(まゆ)が崖から転落して大けがを負ったとの話を受け、地元に戻ることに。しかし、異様ともいえるコロナ対策の徹底など、島の様子は樹の知る状況とは異なっていた。そしてその夜、樹は自宅近くで「なにか」に出会って…。

■宮月新さん、佐藤健太郎さんへのインタビュー

――「ぼくらの夏が裂けていく」は1000いいねを超える反響です。反響について率直な感想をお聞かせください。

万バズを狙ってるので全然まだまだといった所です。(佐藤)

――「ぼくらの夏が裂けていく」について、創作のきっかけをお聞かせください。

コロナ禍においてマスクをはじめとした色々な制限が、世の中の人々の心理にどのような影響を与えて来たかを、強い関心を持って日々注視していました。月日が経ち、段々とコロナの制限が解除され日常を取り戻して行く中で、日本中がある意味異常な空気感の中にあったあの三年余りの日々を、何らかの形で作品にしたいと思うようになりました。物語をホラーテイストで表現して行くことは、担当編集者さんとの打ち合わせの中で徐々に形作られていきました。とても良い方向性で話を作れたと感じています。(宮月)

――「ぼくらの夏が裂けていく」に込めた思い、漫画を通して伝えたいことがあれば教えてください。

私達はコロナ禍の終盤、マスクの意義が本来の役割を超えて様々に変遷していく様を体験しました。そして一時期その是非を公に口にすることが出来ない程、重苦しい空気が日本中に蔓延していたと思います。私達は普段「言ってはいけない」「考えてはいけない」という「自主規制」を心に宿す事に慣れ過ぎてはいないか? 思いを隠す事、心を封印する事の良し悪しを考えるキッカケにこの「マスクを外せない島の物語」が成れたら、それはとても興味深い事なのではないかと思っています。…と、難しい言葉を並べましたが、単純にハラハラドキドキ感と共に作品を楽しんで頂くことが一番の望みです!(宮月)

――作画について、こだわっている点があれば教えてください。

気持ち悪いけど怖いもの見たさでついページをめくりたくなる表現はかかさず追求しています。あとはホラー漫画なのでキャラクターのリアクション、主に顔などはよりリアルに感情移入できるように描いています。(佐藤)

――今後の目標や展望があればお教えください。

私に出来る事も、やりたい事も漫画を描く事以外にはありません。これからも皆様に楽しんで頂ける漫画を頑張って描いていきたいと思います。(宮月)

メディア化は一つの目標としているので、お声などいただければ飛びつきます。(佐藤)

――読者やフォロワーにメッセージがあればお願いします。

佐藤先生の素晴らしい作画を、是非夜中に独りでじっくり堪能して頂ければと思います!(宮月)

自分の読者様は血や鬱展開を楽しみにしている方が多いので、その面に関しては予想は裏切っても期待は裏切らないよう作品作りに励んでいこうと思ってます。乞うご期待!(佐藤)

ぼくらの夏が裂けていく/(C)宮月新・佐藤健太郎/白泉社