特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン東京都杉並区、代表:高橋潤)は、子どもへの性的グルーミングをなくすための啓発動画プロジェクトをスタートさせます。動画の内容は、標的となりやすい子ども・ユース自身が考え、当事者に伝わる動画を目指します。

グルーミング処罰規定、旧ジャニーズ性加害問題、日本版DBS。高まる子どもへの性搾取に対する関心

ジャニーズ性加害問題や日本版DBSなど、昨今、子どもへの性搾取に対する関心が高まっています。また、子どもたちがスマートフォンを持つことが一般的になり、SNSをきっかけとした犯罪件数は高い水準のまま推移しています。

SNSに起因する事犯の被害児童数(警視庁のデータをもとにチャイルド・ファンド・ジャパングラフ作成)

こうした中、SNSなどを通して言葉巧みに子どもに近づいて信頼を得て、性的な目的を達成しようとする手口「グルーミング」が問題となっています。今年6月に刑法が一部改正され、グルーミング行為を処罰する規定が盛り込まれたものの、「グルーミング」という用語が使われていないために、一般の人々には分かりにくい条文となっています。また、グルーミング被害を食い止めるには、法整備だけではなく、子どもたち自身がグルーミングについて理解することが必要不可欠です。

子ども・ユース自身の力でグルーミングをなくせ!啓発動画プロジェクトスタート!

チャイルド・ファンド・ジャパンは、子どもたちを性搾取から守るため、これまでに、署名活動やシンポジウムの開催、OSEC(子どもへのオンライン性搾取)の啓発動画作成などを行ってきました。今年10月30日にも、国連大学においてシンポジウムを開催する予定です。

以前作成したOSECの啓発動画

こうした活動の一環として、この度、グルーミングを子どもたちに知ってもらうための啓発動画プロジェクトをスタートさせます。プロジェクトには、グルーミングの標的となりやすい子ども・ユース(大学生を中心とした学生)に参加してもらい、グルーミングの防止方法、動画の内容、配信プラットフォーム(TikTok、YouTubeなど)、拡散方法などについて、ワークショップで議論しながら進めます。

第1回のワークショップは10月29日に東京で実施予定で、動画の内容を検討します。その後、制作会社による動画制作、3カ月間の配信、効果測定を行い、その結果を検証して動画の改善を行う予定です。

子どもへの暴力をなくすことは、SDGs16.2にも掲げられている重要な取り組みです。当事者となりうる子ども・ユース自身の力で、グルーミングについて広く浸透させ、子どもたちを性搾取から守ります。

なお、このプロジェクトは、若者のリーダーシップ育成に実績のある日本YWCA、性搾取・性暴力に関する啓発動画と相談業務の実績のあるゾエ・ジャパンと協力して行います。また、このプロジェクトは、特定非営利活動法人日本NPOセンターの「安心安全なデジタル環境づくり助成プログラム」の助成を受けて実施します。

チャイルド・ファンド・ジャパンとは~

1975年より、アジアを中心に貧困の中で暮らす子どもの健やかな成長、家族と地域の自立を目指した活動を行う国際協力NGOフィリピンネパールスリランカを中心に、スポンサーシップ・プログラム(現地の子どもとの手紙のやりとりなどで成長を見守りながら支援するプログラム)などを通して、子どもたちを支援し続けている。活動の柱の一つに、あらゆる暴力からの子どもの保護を掲げ、啓発・アドボカシー活動にも取り組んでいる。

配信元企業:特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン

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