乃木坂46の4期生であり、野球好きと知られる黒見明香がメジャーリーグベースボール(以下、MLB)の魅力を伝える初冠企画MLB連載「9-6-3のファインプレー!」。乃木坂46野球好き久保史緒里向井葉月・金川紗耶・柴田柚菜と共に結成された「乃木坂野球部」のメンバーであり、「ABEMA BASEBALL SPECIAL SUPPORTER」としてゲスト出演する「ABEMA」のMLB中継内では、あらゆる野球データが記載された直筆の通称・黒見ノートが視聴者の間で「レベルが高すぎる」と度々話題になった。

【写真】双子の同一試合出場でも話題となったサブマリン右腕を再現した黒見明香

第7回目は黒見が独断と偏見でア・リーグナ・リーグのポジション別に印象に残った選手を選ぶ「くろみん・セレクション」ナ・リーグセレクション前編をお送りします。

■<黒見明香の印象に残ったシーン>

――約7か月「ABEMA BASEBALL SPECIAL SUPPORTER」としてABEMAのMLB中継に参加した中で、黒見さんが一番印象に残っている場面はどこですか?

黒見:大谷翔平選手が8月19日レイズ戦で打った満塁ホームランですね。自身2度目の満塁ホームランで、MLB通算170号でした。メジャーに昇格したばかりのノーラン・シャヌエル選手もしっかりとフォアボールを選んでつないだ結果の満塁ホームラン。すごく感動しました。

――43号でしたね。前日にもホームランを打っていて、あのときは何本ホームラン数を伸ばすのかと思っていました。

黒見:すごいパワーを見せつけた印象に残るホームランでした。

■<試合の見方が変わった1年>

――エンゼルスはポストシーズンには進出できませんでしたが、1年間MLBをSPECIAL SUPPORTERとして観てきて、改めて野球というスポーツの観方は変わりましたか?

黒見:そうですね。これまでは大谷選手がホームランを打ったとか、試合に勝った、負けたという部分を中心に観ていたのですが、今年は、勝敗はもちろんワールドシリーズなどにも関係してくるので熱くなる要素の一つなのですが、勝ち負けに関係なく懸命にプレーしている選手に魅了された1年だったなと思いました。

――選手のバックボーンを知ると、より深く感情移入できますよね。

黒見:そうなんです。特に今年強く感じたのは移籍ですね。藤浪晋太郎選手の例もありましたが、とにかくトレードや降格、昇格が頻繁で。報道などを見ると記号的に捉えてしまいがちですが、選手の気持ちになると本当に大変なことなんだろうなと。昨日まで一緒にやっていたチームメイトと翌日から戦うなんてこともありますからね。昨年よりもより野球の深い部分を知ることができたのかなと思っています。

――そんな黒見さんが選んだナ・リーグの「くろみんセレクション」を発表していただきたいと思います。まずは投手から。

■<ナ・リーグセレクション前編>

黒見:先発投手メッツ千賀滉大選手を選びたいです。今年からMLBに移籍して、二桁勝利となる12勝を挙げました。防御率も2.98(9月30日現在)と素晴らしい成績でした。1年目にしてチームのエース級と言っても過言ではない結果を残しましたが、何と言ってもフォークボールの落差はすごく、ピンチになっても、三振が取れるというのは魅力です。これからも三振ショーを繰り広げてくれるのかなと思うとワクワクします。

――中継ぎ・抑えは誰をセレクトしましたか?

黒見:すごーく悩みました。ちょっとイレギュラーですがパドレスダルビッシュ有投手でもいいですか?もちろんレギュラーシーズンでダルビッシュ投手は先発なのですが、ワールドベースボールクラシックWBC)では抑えも行っていたので、こちらに入れたいです。MLBでもダルビッシュ投手を尊敬してお手本にしている選手がいるほど、すごい投手だと思うんです。自身もいろいろな方に惜しげもなくアドバイスをされている姿を見ると、やっぱりレジェンドだなと。観ていてとても楽しい投手です。

――黒見さんのセレクトなので、大丈夫です。次はキャッチャーをお願いします。

黒見:パドレスのオースティン・ノラ選手にします。ノラ選手は私個人の感覚なのですが、打席に入るときにベースとの距離感が好きで、すごく広角に打てるイメージなんです。逆に言うと、投手なら投げづらいのかなと。もちろんキャッチャーとしても、ベンチでいろいろな投手に声を掛けている姿を見ますし、チームの精神的支柱になっている印象があります。チームの雰囲気を変えられる選手という意味で選びました。

――打席に入るときの距離感が好きというのは、すごく斬新な視点ですね。お次は内野手。まずはファーストを。

■<くろみんが気になった内野手

黒見:ファーストはドジャースフレディ・フリーマン選手を選びました。私が見ているドジャースの試合では、チャンスのときかなりの高確率でフリーマン選手は打っている印象があります。チャンスに強く打撃でチームを引っ張る。強力ドジャースをけん引する活躍をしている姿は格好いいです!

――フリーマン選手は.331ホームランも28本、打点も101で盗塁も23(成績は9月30日現在)とほぼ完璧ですよね。続いてセカンドをお願いします。

黒見:セカンドマーリンズルイス・アラエス選手がいいです。とにかく打率がすごい(9月30日現在.353)ですよね。ア・リーグナ・リーグ合わせて、規定打席に達している選手で3割を超えているのは9人しかいないなか、この高打率は、圧倒的の一言です。バットコントロールはもちろんなのですが、走塁の判断もすごいと思います。これだけの数字を残しているのに非常に努力家というのも推しのポイントです。

――フリーマン選手、アラエス選手と好打者が続きましたね。サードからは次週にまたお話を聞かせていただければと思います。

黒見:ナ・リーグも素晴らしい選手が多いので、本当に一人に絞るのは難しいですね(笑)。頑張ります!

■今週の「このMLB選手について語らせて!」

このコーナーでは、黒見明香が、MLBの注目選手をピックアップしていろいろと語るコーナーです。第5回目は「トラウタニ弾」が話題の兄貴マイク・トラウト選手!

黒見:トラウト選手は、大谷選手と同じ試合でホームランをお互い打つと「トラウタニ弾」と呼ばれるなど、日本でも有名だと思います。すごいホームランバッターというのは間違いないのですが、2012年には49盗塁を記録するなど、俊足でパワーもある特別な選手なんです。

いまはホームランバッターとして盗塁はあまりしませんが、その足は守備でも活かされています。浅めに守っていても、背後の大飛球をしっかりキャッチする守備力も魅力です。打撃でチームの得点力をあげ、守備で相手の失点を防ぐ。まさにエンゼルスを引っ張る素晴らしい選手です。

あとは、ホームベースにスライディングしている姿を見るのですが、とても足の使い方がうまくて、器用だなと感じます。今年はケガで力をあまり発揮できず、もどかしいシーズンになってしまったかもしれませんが、ぜひともまた大活躍する姿が見たいです。

■「くろみんのMLBモノマネ

プロ野球解説者里崎智也さんのバッティングモノマネが話題になり、直々にバッティングフォームを伝授された黒見さん。知識だけでなく身体を張ってMLBに数多くいる特徴的な“癖スゴッ”選手の再現に黒見さんが果敢に挑戦!あなたは正解に辿り着けるか!?

前回の答えは、今年日本中を驚かせた1974日ぶりに日本での試合出場したWBC強化試合での大谷翔平選手の膝つき本塁打の再現でした。低めの見逃せば完全にボール球というフォークボールを、左膝をつきながらすくい上げた衝撃のホームランには、思わず声が出てしまった人も多いのでは?

そして今回は、MLB史上5組目の双子の同一試合出場でも話題となったサブマリン右腕を再現。次週の答え合わせをお楽しみに。次週は番外編として「MLBをファッションで楽しむ」をお届け致します。黒見さんがスタジオを飛び出して大興奮のお買い物!?

黒見さんがゲスト解説を務めた「ABEMA(アベマ)」ではMLB2023シーズンの公式戦の計324試合を生中継してきました。今後もプレミアリーグブンデスリーガを始め、様々なスポーツ中継もお届け。

黒見明香/撮影=大石隼土