28日、明治安田生命J1リーグ第31節の鹿島アントラーズvs浦和レッズが県立カシマサッカースタジアムで行われ、0-0のゴールレスドローに終わった。

勝ち点47で6位につける鹿島と、勝ち点53で3位につける浦和の試合。鹿島は前節直接対決でヴィッセル神戸に敗れ優勝の可能性がなくなり今季の無冠が確定。一方の浦和は、逆転優勝の可能性をわずかに残しつつ、1週間後にはYBCルヴァンカップ決勝を控えている。

鹿島は前節の神戸戦から2名を変更。藤井智也、荒木遼太郎に代えて、仲間隼斗、垣田裕暉を起用した。

対する浦和はミッドウィークAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の浦項スティーラース戦を戦い完敗。ローテーションした中で臨んだ試合だったが、前節のリーグ戦からは3名を変更。関根貴大、大久保智明、興梠慎三に代えて、安居海渡、髙橋利樹、ホセ・カンテを起用した。

上位を争う両者の対決。それ以上に、ライバル関係の強い両者の戦いはキックオフ前からヒートアップ。鹿島は鹿島神宮のビッグフラグをゴール裏で掲げれば、浦和もアウェイゲームながらゴール裏にこれをグラフィーを作り出し、サポーターのボルテージも上がっていく。

キックオフした試合は、ピッチ内でも序盤からエンジン全開。互いに強度の高いプレーを続け、フェアながらも激しいバトルが局面で発生。互いにゴールへと向かっていく姿勢を貫き、ハイテンションのまま15分が経過する。

強度の高い守備を見せる浦和は中盤でのボール奪取から鹿島ゴールに迫る。対する鹿島も選手が連動してボールを繋いで行き、ビルドアップを試みる浦和の最終ラインにはハイプレス。攻撃はサイドを崩してクロスから攻めるが、フィニッシュ精度を欠いてしまう。

激しい展開となる中、最初にビッグチャンスを迎えたのは浦和。34分に右サイドでFKを獲得。岩尾憲が絶妙なクロスを入れると、ボックス中央で待っていたマリウス・ホイブラーテンが抜けたボールをヘッド。これが枠に飛ぶが、GK早川友基が素晴らしい反応でなんとかセーブして得点を許さない。

結局ゴールレスで前半を終えた中、後半も互いに攻め合うという展開に。こう着状態が続く中、先に手を打ったのは鹿島。55分に仲間隼斗を下げて、松村優太を投入。左サイドに入れて攻撃の活性化を図る。

浦和は前半よりはゴールに迫るシーンが増え、57分には左サイドオーバーラップした荻原拓也の折り返しと髙橋がボックス内で受けてシュート。しかし、これは小泉佳穂に当たりゴールには繋がらない。

後半の半分が過ぎてもデュエルの局面では激しさが落ちない両チーム。70分過ぎには鹿島が立て続けのセットプレーからゴールに迫っていくと、72分にはCKからのこぼれ球を途中出場の土居聖真が強烈ミドル。しかし、GK西川周作はしっかりと反応してキャッチする。

鹿島は82分、ボックス手前で鈴木優磨ダイレクトパス。土居が受けて折り返すと、ニアゾーンでパスを受けた佐野海舟が繋いで折り返すが、DFがブロックする。

さらに鹿島は89分にボックス手前でFKを獲得。これを樋口が直接狙うと、枠に飛んだシュートはわずかに落ちきらずクロスバーを直撃してゴールとはならなかった。

終盤に入っても強度が落ちない両チーム。浦和はアディショナルタイム1分に持ち出したエカニット・パンヤがボックス手前からミドルシュートもわずかに枠を越えていく。

最終盤まで両者が攻め合ったが、最後までゴールは生まれず。大きな決定機も少なかったが、見応えのある試合はゴールレスドローに終わった。

これで浦和は逆転優勝が限りなく難しい状況となった。

鹿島アントラーズ 0-0 浦和レッズ