株式会社ゲンロン(本社:東京都品川区西五反田 代表取締役:上田洋子)は、2023年10月27日に批評誌『ゲンロン15』を刊行、全国書店にて販売を開始しました。

【編集部より】

表紙のねこが目印の『ゲンロン15』の目玉は、東の論考「客的-裏方的二重体について、あるいは哲学とはなにか」です。リゾートのプールに浮かびながら、あるときは客であり、べつのときは裏方になる現代人の生活について考える筆者。そこからは「平和」という、これまでの哲学がうまく扱えなかったテーマが浮かび上がります。

さらに今号には、小説家、川上未映子さんにエッセイを寄せていただきました。「春に思っていたこと」と題して、ドストエフスキーから鼻涙管閉塞症、犬を飼うことについてまで、日付のない日記形式で綴られます。

そして続く原一男、大島新両監督とノンフィクションライターの石戸諭さんによる「ドキュメンタリーはエンターテインメントでなければならない」では、ドキュメンタリー映画はどこまで現実をそのまま映し、どこまで作為を加えるべきなのか、その境界を探ります。

ほか、「異世界転生」と「マルチバース」を比較する三宅陽一郎さんの論考、デリダの「脱構築」をどう実践するかを解説する宮崎裕助さんの「脱構築のトリセツ」、アジアを代表する哲学者ユク・ホイさんへのインタビューなど、バラエティに富んだ内容でお届けします。今号からはマンガの連載も始まりました。「現実」ばかりが声高に叫ばれる時代に、世界の見方を少しずらすための一冊です。ぜひお読みください。


【目次】

[巻頭論文]東浩紀|哲学とはなにか、あるいは客的-裏方的二重体について

[ゲンロンの目]川上未映子|春に思っていたこと

[座談会]原一男+大島新+石戸諭|ドキュメンタリーはエンターテインメントでなければならない

[特別寄稿]三宅陽一郎|異世界転生とマルチバースと未来のコンテンツ

[エッセイ]宮崎裕助|脱構築のトリセツ──脱構築入門(の彼方へ)の一歩

[ゲンロンの目]山内志朗|〈セカイ系〉に捧げられた花束──中世ラテン哲学のすすめ

[インタビュー]ユク・ホイ 聞き手=東浩紀 訳=伊勢康平|「わたしは自分の問いに忠実でありたい」ポストモダンとアジアと哲学をめぐる対話

[連載]ユク・ホイ 訳=伊勢康平|共存の言葉について(2) 惑星的なものにかんする覚書 第2回

[連載]石田英敬|詩とアルコールと革命と 飛び魚と毒薬 第1回 + 第2回

[連載]イ・アレックス・テックァン 訳=鍵谷怜|ベルクソンとアフリカ 理論と冷戦 第5回

[連載]田中功起|見ないこと、見損なうこと、あるいはインフラストラクチュア 3月1日から9月2日 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第16回

[連載]上田洋子|演劇に自由はあるのか、あるいは可視化される孤独の問題 ロシア語で旅する世界 第12回

[論考]能勢陽子|失われた抒情と穴が開いたレンコン状の月――梅津庸一の近年の作品

[エッセイ]川原伸晃|園芸とは超越の飼い慣らしである

第6回ゲンロンSF新人賞受賞作

[解題]大森望

[創作」猿場つかさ|海にたゆたう一文字に 第6回ゲンロンSF新人賞受賞作

[コラム]山森みか|イスラエルの日常、ときどき非日常 #10 「産めよ」「育てよ」「つがいになれ」

[コラム]辻田真佐憲|国威発揚の回顧と展望 #5 近鉄から逃れられない

[コラム]福冨渉|タイ現代文学ノート #8 変わる南の島

[コラムマンガ]まつい|島暮らしのザラシ

ネコデウス15

寄稿者一覧

English Contents and Abstracts


そのほか、詳細は『ゲンロン15』特設ページ(https://www.genron-alpha.com/genron15/)をご覧ください。

『ゲンロン15』 東浩紀

判 型:A5判・並製|ページ数:284

価 格:2,530円(税込)|ISBN:978-4-907188-52-8

装画:田中功起|デザイン:川名潤


一般販売について

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版元ドットコムhttps://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907188528

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配信元企業:株式会社ゲンロン

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