プレミアリーグ第10節、ウォルバーハンプトンvsニューカッスルが28日にモリニュー・スタジアムで行われ、2-2のドローに終わった。

前節、クリスタル・パレスに4-0で圧勝し、6位に浮上したニューカッスル。直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではドルトムントに0-1で敗戦し、グループステージ初黒星を喫したなか、リーグ12位のウルブス相手にバウンスバックの勝利を狙った。

違法賭博で10カ月の出場停止を科されたトナーリに加え、マーフィー、イサクら一部主力が不在のマグパイズ。試合はコンディション面で優位に立つホームチームが前線からの激しいプレスを敢行し、押し込む入りを見せた。

しかし、守勢を冷静に凌いだニューカッスルは徐々に鋭いカウンターから相手ゴールを脅かし始めると、頼れるベテランストライカーが先制点をもたらす。22分、ボックス内でハイボール処理を試みたGKジョゼ・サがファンブル。これに反応したウィルソンの1本目のシュートは相手DFのゴールカバーに阻まれるが、浮いたルーズボールを今度は見事なオーバーヘッドで叩き込んだ。

幸先よく先制に成功したエディ・ハウのチームだったが、ペドロ・ネト、クーニャを起点にすぐさま反撃の姿勢を見せるウルブスに押し返されると、36分には左CKからキッカーのネトの正確なクロスをレミナに頭で合わせられ、同点に追いつかれる。

1-1の振り出しに戻って以降、試合は完全にイーブンな展開に。それでも、前半終了間際にはセットプレーの流れでファン・ヒチャンのトラップ際を突っついたシェアがうまくファウルを誘ってPKを獲得。これをキッカーのウィルソンが難なく決めて、1点リードで試合を折り返した。

ただ、後半は過密日程の影響でやや動きが鈍るニューカッスルに対して、ウルブスが強度の高いプレーで食い下がる。そして、前半同様に前線のスピードを活かしたカウンターとセットプレーを軸に良い場面を作り出す。

すると、徐々に守備で我慢し切れずに自陣深くでのファウルが増えると、PK献上の失態を挽回したい韓国代表FWに決定的な仕事を許す。71分、FKの流れからボックス右でトチ・ゴメスから足元にパスを受けたファン・ヒチャンが深い切り返しでDFを先に滑らせて左足の鋭いグラウンダーシュートを突き刺した。

2度のリードを守れずに試合を振り出しに戻されたニューカッスルは、失点直後にアルミロンを下げてウィロックを投入するが、前線のコマ不足によってそれ以外の選手交代を行わず、勝ち越し点を奪うためのギアが上がらない。それでも、名手トリッピアーの正確なキックを活かしたセットプレーの流れからバーンやシェアといったDFの選手が果敢に足を振ってゴールを狙う。

対するウルブスは攻撃を牽引していたネトが仕掛けの際にハムストリングを負傷し、無念の負傷交代を強いられる。これによって長身FWカライジッチをピッチに送り込み、地上戦からより空中戦を意識した攻撃にシフト。その形から幾度か良い場面を作ったが、ニューカッスルも粘りの守備で逆転ゴールは許さない。

そして、試合はこのまま2-2でタイムアップを迎え、曲者ウルブスに2度追いつかれたニューカッスルリーグ連勝を逃す結果となった。