セリエA第10節が28日に行われ、ユヴェントスとヴェローナが対戦した。

 4シーズンぶりのスクデット獲得を目指すユヴェントスは、ここまで9試合を消化し6勝2分1敗で“ミラノの2強”に次ぐ3位につけている。前節はマヌエル・ロカテッリの決勝点で2位ミランとの上位対決を制し、勝ち点差を「1」にまで縮めた。首位インテルともわずか「2」ポイント差となっており、今節の結果次第では首位に躍り出る可能性もある。本拠地に迎える今節の対戦相手は、ここ7試合未勝利と苦戦が続いている16位ヴェローナだ。

 序盤から主導権を握ったのはユヴェントス。最終ラインからボールを繋ぎつつ、両サイドフィリップ・コスティッチとティモシー・ウェアを起点にチャンスをうかがう。10分にはコスティッチの折り返しからドゥシャン・ヴラホヴィッチ、ウェア、フェデリコ・ガッティが立て続けにシュートを放つ。13分には縦パスを引き出したモイーズ・キーンが独力でボックス手前まで持ち運び、右足の強烈なシュートでネットを揺らしたものの、VAR介入の結果、オフサイドがあったとして得点は認められなかった。

 19分にはロカテッリのFKにキーンが頭で合わせるもGKロレンツォ・モンティポが好セーブ。直後にはコスティッチの折り返しに再びキーンが合わせたが、シュートは惜しくも枠の右へ外れた。前半の中盤にかけてはヴェローナもやや盛り返し、敵陣内でのプレー機会を作っていく。左右のクロスを起点に何度か敵陣ボックス内に侵入するも、なかなかシュートまで持ち込むことができない。

 ユヴェントスはその後もキーンやヴラホヴィッチにチャンスが訪れるも、ゴールネットを揺らすまでには至らず。45+7分、ヴェローナは右からのクロスのこぼれ球にフェデリコ・ボナッツォーリがボレーで合わせたが、枠を捉えたシュートはGKヴォイチェフ・シュチェスニーの好セーブに阻まれた。前半はこのままスコアレスで終了する。

 後半の序盤もユヴェントスがチャンスを作る。48分にはコスティッチの左からのクロスにゴール前でフリーのキーンが合わせたが、ヘディングシュートは枠を捉えられず。直後には巧みな反転でボックス手前まで侵入したアドリアン・ラビオが左足で強烈なシュートを放つも、GKモンティポが横っ飛びで凌ぐ。53分、ウェストン・マッケニーのアーリークロスにキーンが頭で合わせネットを揺らすも、直前にファウルがあったとして再びゴールは取り消しとなった。

 攻勢を強めるユヴェントス。64分には途中出場のフェデリコ・キエーザがカットインから右足を振り抜くも、GKモンティポが片手でセーブ。69分、ロカテッリの絶妙なスルーパスに抜け出したマッケニーがマイナスへ折り返し、キエーザが押し込みにかかるも、シュートはDFの必死のブロックに阻まれる。その後もユヴェントスはキエーザの突破や、途中出場のアルカディウシュ・ミリクを起点にチャンスを作るも、ネットを揺らすまでには至らない。

 後半アディショナルタイムにはDFラインの背後を取ったケナン・ユルディズに決定機が訪れるも、GKの頭上を抜くループシュートは枠の上へ。その直後にはキエーザが際どいミドルシュートを放ったが、こちらも枠内に収まらず。このまま試合終了かと思われた90+7分、ガッティのクロスにミリクが頭で合わせると、シュートは右ポストを直撃。こぼれ球をアンドレア・カンビアーゾが押し込み、ユヴェントスが土壇場で先制に成功した。

 試合はこのまま1-0で終了。3連勝を飾ったユヴェントスは翌日に試合を控えるインテルミランを抜き、暫定首位に浮上した。次節は11月5日に行われ、ユヴェントスはアウェイでフィオレンティーナと、ヴェローナはホームでモンツァと対戦する。

【スコア】
ユヴェントス 1-0 ヴェローナ

【得点者】
1-0 90+7分 アンドレア・カンビアーゾ(ユヴェントス

ユヴェントスが劇的勝利で暫定首位に浮上! [写真]=Getty Images