【米国ニューヨーク州アーモンク-2023年10月26日(現地時間)発】

IBMは、本日、企業の開発者やITオペレーターが、自然言語プロンプトを使用して、より速く、より正確にコーディングできるように支援する、生成AIを活用したコード生成機能を備えたwatsonx Code Assistantを発表しました。watsonx Code Assistantは、現在、2つの特定の企業ユースケースに対応しています。1つ目は、watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed( https://www.ibm.com/products/watsonx-code-assistant-ansible-lightspeed )によるITオートメーションで、ネットワーク設定やコードのデプロイなどのタスクに対応します。2つ目は、watsonx Code Assistant for Z ( https://www.ibm.com/products/watsonx-code-assistant-zos )によるメインフレーム・アプリケーションのモダナイゼーションで、IBM Z 上で COBOL から Java への変換を行います*1。

信頼、セキュリティー、コンプライアンスの原則を維持しながら開発を加速できるように設計されたwatsonx Code Assistantは、IBMwatsonxプラットフォーム上で実行されるコード向けのIBM独自の基盤モデル「Granite」( https://jp.newsroom.ibm.com/2023-10-03-IBM-Announces-Availability-of-watsonx-Granite-Model-Series,-Client-Protections-for-IBM-watsonx-Models )に基づいた生成AIを活用します。Graniteは、自然言語処理タスクをサポートできるよう、文脈上の次に来る内容を予測する大規模言語モデル機能を支えるデコーダー・アーキテクチャーで構築されています。IBMは、エンタープライズアプリケーションのモダナイゼーションを継続的に推進できるよう、ドメイン固有の生成AI機能を追加してwatsonx Code Assistantをチューニングし、コード生成、コードの説明、エンドツーエンドのソフトウェア開発ライフサイクル全体を支援します。

IDC による最近の調査では、「watsonx Code Assistant は、収集・整理されたデータに基づいて学習されたモデルを利用しています。そのため、未検証のリポジトリーで学習されたモデルによって生成されるコードで企業のコード・ベースを汚染するのではなく、コードの推奨を通じてベスト・プラクティスを普及させることで、企業のコード品質向上を支援できます」と言及されています*2 。

IBMソフトウェア プロダクト・マネジメント&グロース担当シニア・バイス・プレジデントのカリーム・ユセフ(Kareem Yusuf)博士は次のように述べています。「今回の発表を受け、watsonx Code Assistantは、watsonx Orchestrate( https://www.ibm.com/jp-ja/products/watsonx-orchestrate )およびwatsonx Assistant( https://www.ibm.com/jp-ja/products/watsonx-assistant )と並んで、分かりやすい方法で企業が生成AIを実装できるようにするwatsonxのAI支援機能のラインナップに加わります。watsonx Code Assistantは、AIを活用したコード開発やアプリケーションのモダナイゼーション用のツールを、淀み無く自然な形で統合された方法で開発者に提供し、スキル・ギャップの解消と生産性向上を図ります」

さらに、IBM Consultingは、銀行、保険、ヘルスケア、政府機関などの業界のお客様と緊密に協力しながら、これら領域のユースケースに関する深い専門知識を提供し、生成AIとコード生成の可能性を活用してモダナイゼーションを加速するための戦略を構築します。

ITオートメーション:IBM watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed

Ansible Automation Platform は、企業の開発者や IT オペレーターが、インフラストラクチャー管理、ハイブリッドクラウドの展開、ネットワーク設定、アプリケーション・デプロイメントといった IT タスクに対して、Ansible Playbook を使用して自動化を実装できるよう支援します。IBM watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed を使用することで、プラットフォームのユーザーは、平易な英語のプロンプトを入力して、タスクの作成と保守のベスト・プラクティスに準拠した Ansible Playbook の推奨タスクを自動的に生成することができます。これにより、より多くのチームメンバーがより効率的に Ansible Playbook を作成したり、詳細なトレーニングを受けなくても、回復力が高くサポートが容易になるように設計された自動化を実装できたりします。

技術プレビューからの主要データ

Red Hat の製品統括 シニア・バイス・プレジデントである Ashesh Badani (アシェシュ・バダニ)は、次のように述べています。「Red Hat はすでに、コミュニティー・レベルにおいて、ドメイン特化型 AI がIT オートメーション向けに何ができるかを示してきました。提供開始されたwatsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeedは、スキル・ギャップを解消し、組織の効率性を高め、エンタープライズITがより多くのビジネス価値を提供できるようになる可能性を秘めています」

IBM CIO オフィス内のハイブリッドクラウド・プラットフォーム・チームは、Red Hat Ansible Automation Platform を使用して、パッチ適用、脆弱性の解決、システムの定期的なヘルスチェックなど、IT 環境内のさまざまなタスクをサポート( https://www.ibm.com/case-studies/ibm-cio-organization-wca )しています。IBM CIO ハイブリッドクラウド・プラットフォームのリーダーである Bob Epstein (ボブ・エプスタイン)は、watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeedが、自然言語を使用して Ansible 固有の自動化タスクを生成できるサイト信頼性エンジニアなどの他のチームメンバーを支援するようになり、フルリリース・バージョンで Ansible Playbook を作成できる開発者の数が 10 倍に増加する可能性があると予想しています。

IBM CIO オフィス ハイブリッドクラウド・プラットフォームのアーキテクトであるRobert Barron(ロバート・バーロン)は、次のように述べています。「私は、モダナイゼーション・ジャーニーを、次のような段階に分けて考えています。以前は多くのことを手作業で行っており、赤ん坊のようにハイハイをしている状態でした。自動化が始まると、私たちは歩きだしました。そして、Red Hat Ansible Automation Platform を導入すると、私たちは走り出しました。そして今後、watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeedによって、私たちは空を飛ぶことができると思います」

IBM watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed の詳細は、こちら( https://www.ibm.com/products/watsonx-code-assistant-ansible-lightspeed )をご参照ください。

メインフレーム・アプリケーションのモダナイゼーション:IBM watsonx Code Assistant for Z

IBM watsonx Code Assistant for Zは、IBM Z( https://www.ibm.com/jp-ja/z )上でCOBOLからJavaへの迅速な変換を可能に( https://research.ibm.com/blog/cobol-java-ibm-z )し、プラットフォーム上における開発者の生産性向上を実現します。お客様がIBM Zのパフォーマンス、セキュリティー、レジリエンシーを活用しながら、生成AIと自動化ツールを活用してメインフレーム・アプリケーションのモダナイゼーションを加速できるように設計されています。

watsonx Code Assistant for Z は、 アプリケーション・モダナイゼーションのライフサイクル( https://community.ibm.com/community/user/ibmz-and-linuxone/blogs/ashley-peterson/2023/10/25/ibm-watsonx-code-assistant-for-z-is-now-available )を次のように支援します。まず、アプリケーションディスカバリー機能から開始し、アプリケーションとその依存関係の技術的理解を分析します。次に、自動リファクタリング機能により、アプリケーションディスカバリーで取得した情報を活用して、モノリシックなアプリケーションモジュール化された COBOL ビジネス・サービスに分解するために選択された要素を特定します。最後に、watsonx Code Assistant for Zは生成AIを活用して、個々のCOBOLビジネス・サービスをオブジェクト指向Javaコードに変換します。ライフサイクルにおける次のステップは検証テストで、将来のリリースでは、新しい COBOL または Java サービスを検証するための自動テスト・ケースの生成をサポートする予定です。

TCS社とIBMは、お客様やステークホルダーに対して共同で成功をお届けできるよう、協力的なエコシステムを育成する長期的なパートナーシップを締結しています。TCS社は、このパートナーシップと深い文脈的知識を活用し、既存アプリケーションのモダナイゼーションに向けた、目的主導型、専用、フルサービスのプラクティスを成長させてきました。

TCS社 テクノロジー、ソフトウェア&サービス・ビジネス・ユニット ISUヘッドのKeshav Varma(ケシャブ・バルマ)氏は、次のように述べています。「メインフレーム上のアプリケーションの変革に向けて、生成AIを活用した開発者の生産性向上に対するニーズは非常に高いです。watsonx Code Assistant for Zは提供開始されたばかりですが、すでに複数のお客様から概念実証の実施を依頼されています。両社の数十年にわたるエンタープライズ経験を生かし、watsonxを利用してIBMとの深いパートナーシップを構築することを楽しみにしています」

IBM watsonx Code Assistant for Zの詳細は、こちら( https://www.ibm.com/products/watsonx-code-assistant-zos )をご参照ください。

IBM Consultingがお客様のITオートメーションとモダナイゼーションを支援する専門知識を提供

IBM Consultingは、watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed と watsonx Code Assistant for Z を活用した、継続的な自動化、Ansible Playbook の生産性、品質改善、IT オペレーションの変革を実現できるようお客様と協業し、さらに、IBM Z 上の、モダナイズを図るべき適切なアプリケーション領域を特定できるよう支援します。

watsonx Code Assistant を使用してよりパーソナライズされたユースケースを必要とするお客様には、IBM Consulting( https://www.ibm.com/jp-ja/consulting/application-modernization )と IBM クライアント・エンジニアリングが、お客様と二人三脚で具体的な課題を特定し、重要なビジネスおよび技術的チャレンジをユーザー視点で解決します。IBM Consultingは、IBM Research、IBMテクノロジー、Red Hatと緊密に連携しているRed Hatおよびwatsonx専用プラクティスを通じて、アプリケーション・モダナイゼーション、ITオートメーション、生成AIにおける業界の深い専門知識を提供します。

IBMの将来の方向性および指針に関する記述は、予告なく変更または撤回される場合があります。これらは目標および目的を提示するものにすぎません。

*1:IBM watsonx Code Assistant for Z には、オンプレミス・コンポーネントとas a Serviceコンポーネントがあります。コンポーネントを一緒に購入すると、watsonx Code Assistant for Z には、参照された生成 AI 機能が含まれます。

*2:IDC Market Note「IBM's watsonx Offers Generative AI for Enterprise Development and DevOps」( IDC #US51203823、2023年9月8日

当報道資料は、2023年10月26日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文はこちら( https://newsroom.ibm.com/2023-10-26-IBM-Launches-watsonx-Code-Assistant,-Delivers-Generative-AI-powered-Code-Generation-Capabilities-Built-for-Enterprise-Application-Modernization )を参照ください。

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