フランスサッカー専門誌『フランスフットボール』は30日、2023年のバロンドールを発表。インテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが自身8度目の栄冠に輝いた。

 1987年6月24日生まれで現在36歳のメッシは、バルセロナの中心選手として長く活躍した後、2021年夏にパリ・サンジェルマンPSG)に完全移籍加入。在籍2年目の昨シーズンは、リーグ・アンで32試合出場16ゴール16アシストという成績を残し、連覇達成に大きく貢献した。また、チャンピオンズリーグ(CL)でも7試合の出場で4ゴール4アシストを記録。チームはベスト16敗退に終わったものの、攻撃の中心として存在感を放った。

 また、昨年冬に開催されたFIFAワールドカップカタール2022では、アルゼンチン代表のキャプテンとして全7試合にフル出場。決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)以降はいずれの試合でもネットを揺らし、フランス代表との決勝戦では2ゴールをマークするなど、36年ぶり3度目の優勝に大きく貢献した。通算7ゴール3アシストを記録した活躍が高く評価され、同大会の最優秀選手MVP)にも選出されている。

 メッシにとっては今回は2009年、2010年、2011年、2012年、2015年、2018年、2021年に続く通算8度目のバロンドール受賞。自身が持っていた最多記録を36歳にして更新する形となった。なお、候補者30名の順位も発表され、2位にはマンチェスター・シティ所属のノルウェー代表FWアーリング・ハーランドが、3位にはPSG所属のフランス代表FWキリアン・エンバペが入っている。

 “世界一”の選手に贈られるバロンドール1956年に創設され、2010年にはFIFAとのパートナーシップにより、名称を“FIFAバロンドール”と改めた。しかし、契約満了に伴い2016年から『フランスフットボール』主催のバロンドールが復活。昨年は当時レアル・マドリードに所属していた元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(現:アル・イテハド)が34歳にして初受賞を果たしていた。

2022年のバロンドール順位は以下の通り。

◆2023年バロンドール順位

※カッコ内は(国籍/所属クラブ)

1位 リオネル・メッシアルゼンチンパリ・サンジェルマンインテル・マイアミ)
2位 アーリング・ハーランドノルウェーマンチェスター・シティ
3位 キリアン・エンバペフランスパリ・サンジェルマン
4位 ケヴィン・デ・ブライネベルギーマンチェスター・シティ
5位 ロドリスペインマンチェスター・シティ
6位 ヴィニシウス・ジュニオール(ブラジル/レアル・マドリード
7位 フリアン・アルバレスアルゼンチンマンチェスター・シティ
8位 ヴィクター・オシムヘン(ナイジェリアナポリ
9位 ベルナルド・シルヴァ(ポルトガルマンチェスター・シティ
10位 ルカ・モドリッチクロアチアレアル・マドリード
11位 モハメド・サラーエジプトリヴァプール
12位 ロベルト・レヴァンドフスキポーランドバルセロナ
13位 ヤシヌ・ブヌ(モロッコセビージャ
14位 イルカイ・ギュンドアン(ドイツマンチェスター・シティバルセロナ
15位 エミリアーノ・マルティネスアルゼンチンアストン・ヴィラ
16位 カリム・ベンゼマフランスレアル・マドリード→アル・イテハド)
17位 フヴィチャ・クヴァラツヘリア(ジョージアナポリ
18位 ジュード・ベリンガムイングランドドルトムントレアル・マドリード
19位 ハリー・ケインイングランドトッテナムバイエルン
20位 ラウタロ・マルティネスアルゼンチンインテル
21位 アントワーヌ・グリーズマンフランスアトレティコ・マドリード
22位 キム・ミンジェ(韓国/ナポリバイエルン
23位 アンドレ・オナナ(カメルーンインテルマンチェスター・ユナイテッド
24位 ブカヨ・サカイングランドアーセナル
25位 ヨシュコ・グヴァルディオール(クロアチアライプツィヒマンチェスター・シティ
26位 ジャマル・ムシアラ(ドイツバイエルン
27位 ニコロ・バレッラ(イタリアインテル
28位 ランダル・コロ・ムアニ(フランスフランクフルトパリ・サンジェルマン
28位 マルティン・ウーデゴーアノルウェーアーセナル
30位 ルベン・ディアスポルトガルマンチェスター・シティ

バロンドール歴代受賞者

※カッコ内は(国籍/当時の所属クラブ)

2023年 リオネル・メッシアルゼンチンインテル・マイアミ)
2022年 カリム・ベンゼマフランスレアル・マドリード
2021年 リオネル・メッシアルゼンチンパリ・サンジェルマン
2020年 中止
2019年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2018年 ルカ・モドリッチクロアチアレアル・マドリード
2017年 クリスティアーノ・ロナウドポルトガルレアル・マドリード
2016年 クリスティアーノ・ロナウドポルトガルレアル・マドリード
2015年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2014年 クリスティアーノ・ロナウドポルトガルレアル・マドリード
2013年 クリスティアーノ・ロナウドポルトガルレアル・マドリード
2012年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2011年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2010年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2009年 リオネル・メッシアルゼンチンバルセロナ
2008年 クリスティアーノ・ロナウドポルトガルマンチェスター・U
2007年 カカ(ブラジル/ミラン
2006年 ファビオ・カンナヴァーロイタリアユヴェントス
2005年 ロナウジーニョ(ブラジル/バルセロナ
2004年 アンドリー・シェフチェンコ(ウクライナミラン
2003年 パヴェル・ネドヴェドチェコユヴェントス
2002年 ロナウド(ブラジル/レアル・マドリード
2001年 マイケル・オーウェンイングランドリヴァプール
2000年 ルイス・フィーゴ(ポルトガルレアル・マドリード
1999年 リヴァウド(ブラジル/バルセロナ
1998年 ジネディーヌ・ジダンフランスユヴェントス
1997年 ロナウド(ブラジル/インテル
1996年 マティアス・ザマー(ドイツドルトムント
1995年 ジョージ・ウェア(リベリアミラン
1994年 フリスト・ストイチコフ(ブルガリアバルセロナ
1993年 ロベルト・バッジョイタリアユヴェントス
1992年 マルコ・ファン・バステン(オランダミラン
1991年 ジャンピエール・パパン(フランスマルセイユ
1990年 ローター・マテウス(ドイツインテル
1989年 マルコ・ファン・バステン(オランダミラン
1988年 マルコ・ファン・バステン(オランダミラン
1987年 ルート・フリットオランダミラン
1986年 イゴーリ・ベラノフ(ソ連/ディナモ・キエフ
1985年 ミシェル・プラティニフランスユヴェントス
1984年 ミシェル・プラティニフランスユヴェントス
1983年 ミシェル・プラティニフランスユヴェントス
1982年 パオロ・ロッシイタリアユヴェントス
1981年 カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツバイエルン
1980年 カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツバイエルン
1979年 ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1978年 ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1977年 アランシモンセン(デンマークボルシアMG
1976年 フランツ・ベッケンバウアー西ドイツバイエルン
1975年 オレグ・ブロヒン(ソ連/ディナモ・モスクワ
1974年 ヨハン・クライフオランダアヤックス
1973年 ヨハン・クライフオランダアヤックス
1972年 フランツ・ベッケンバウアー西ドイツバイエルン
1971年 ヨハン・クライフオランダアヤックス
1970年 ゲルト・ミュラー西ドイツバイエルン
1969年 ジャンニ・リヴェラ(イタリアミラン
1968年 ジョージ・ベスト(北アイルランドマンチェスター・U-)
1967年 アルベルトフローリアンハンガリー/フェレンツヴァーロシュ)
1966年 ボビー・チャールトン(イングランドマンチェスター・U
1965年 エウゼビオ(ポルトガルベンフィカ
1964年 デニス・ロー(スコットランドマンチェスター・U
1963年 レフ・ヤシン(ソ連/ディナモ・モスクワ
1962年 ヨゼフ・マソプスト(チェコスロバキア/ドゥクラ・プラハ
1961年 オマール・シヴォリ(イタリアユヴェントス
1960年 ルイス・スアレススペインバルセロナ
1959年 アルフレッド・ディ・ステファノ(スペインレアル・マドリード
1958年 レイモン・コパ(フランスレアル・マドリード
1957年 アルフレッド・ディ・ステファノ(スペインレアル・マドリード
1956年 スタンリー・マシューズ(イングランド/ブラックプール)
※2010年度から2015年度まではFIFA年間最優秀選手バロンドールが統合されて「FIFAバロンドール」。バロンドールは94年度まではヨーロッパ国籍対象。95年度から欧州クラブ所属選手が、2007年から全世界の選手が対象に。

自身8度目のバロンドール受賞を果たしたメッシ [写真]=Getty Images