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 お金を贅沢に使うか、賢く節約して貯蓄するか、どちらが幸せを感じるのだろう?もちろんその人の持つ性格や環境により答えは異なるだろう。

 だが、アメリカの消費者を対象とした新たなる研究では興味深い視点が得られたようだ。

 「浪費家」を自認する人々は自分の人生を幸せだと感じているが、「節約家」を自認している人は、賢明な金銭管理こそが人生の幸せだと感じているという。

【画像】 あなたは浪費家?節約家?アメリカ人2000人を対象に調査

 この世論調査は、決済会社「Citizens Pay」の依頼を受け、「OnePoll」がアメリカの買い物客2000人を対象に行ったものだ。

 それによると、56%のアメリカ人が欲しいものにお金を惜しまない「浪費家」と位置づけ、34%が欲しいものがセールになるか、本当に必要になるまで買わない「節約家」と自認している。残りの10%は、どちらでもないと回答した。

 驚くことではないかもしれないが、浪費家が特定の週に必需品でないものに費やした金額は、621ドル(約9万4千円)で、倹約家の348ドル(約5万2千円)と比べると、ほぼ2倍になっていることがわかった。

 さらに浪費家は非必需品に対して総収入の22%を使っているが、節約家はそれが18%にとどまっている。

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浪費家の方が人生に満足しているが金銭管理は節約家に軍配

 人生における4つ満足度の割合は以下のようになった。

人間関係の満足度:浪費家78%、倹約家63%
仕事の満足度:浪費家78%、倹約家57%、
私生活の満足度:浪費家77%、倹約家71%
経済的満足度:浪費家73%、倹約家56%

 おおむね人生の満足度は浪費家のほうが高いが、しかし、金銭管理については、倹約家のほうに軍配が上がるようだ。

 節約家は、年間総収入の29%しか雑費に使っていないのに対して、浪費家は38%も使っている。

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何を買うときにどのようなことを検討するか?

 この調査では、59%の人が大きな買い物をする際の経済的影響を、"頻繁に"あるいは"いつも"じっくりと考えてから、それが本当に買う価値があるかを判断していることがわかった。

 また、例え浪費癖があっても、浪費家は大きな買い物をすることによる経済的影響を考える傾向が平均よりも高い(61%)という。

 買い物をする前に、もっともよく考え、リサーチするものは、個人用電子機器(59%)、車(50%)、休暇旅行(40%)だという。

 浪費家の32%は、フィットネスやレクリエーション用品は買う前にじっくり検討し、倹約家の34%は、家電を買う前にじっくりリサーチする傾向があるそうだ。

 大きな買い物をする前に、買ったものがいつまで使えるか(61%)、どれくらいの頻度で使用するか(57%)、最適価格で購入できるか(55%)を検討するのは、たいていの人がすることだ。

 回答者の10人中3人は、大きな買い物をする前に、融資や、分割払いといったオプションが利用できるかを検討している。

 大きな買い物、つまり高額な買い物とは、平均1762ドル(26万6千円)を超えるあらゆる購入と定義されていて、こうした買い物の場合、多くは事前に12時間近くのリサーチを必要としている。

 高額な買い物を決心する場合、平均して17日間保留期間をおき、特売になるかどうかを見極めているという。

 Citizens Payのクリスティン・ロバーツ社長は言う

お金を使えば使うほど幸福感が高まるのは、ある意味、当然のことです。

でも、ただお金を散財することと、きちんと理性的にお金を使うことは、必ずしも同じではありません。

本当に重要なことは、買い物をするときにどの程度考えているか、その買い物がその人の経済生活に与える影響なのです
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高額な買い物をするときに考慮する上位要素
・その購入品をいつまで使えるか? 61%
・使用する頻度は? 57%
・最適価格で購入できるか? 55%
・どのような保証がついているか? 52%
・なんのために使うのか? 45の
・現時点でどの程度必要なものなのか? 32%
・融資または分割払いができるか? 30%
・予算への影響は? 30%
・その購入品によって自分のライフスタイルや生計が良くなるか? 26%
・自分の健康が改善するのか? 20%
・セールになる頻度は? 18%

浪費家、節約家もどちらも自分のお金の使い方がうまいと思っている

 この調査結果からは、すべての買い物客の普遍的な共通点も見つかった。自分がお金の使い方を自分なりに考え、うまくやっていると思っている点だ。

 3分の1以上(37%)は、週単位の予算計画をきちんとたてていて、9%は毎日計画しているという。こうした計画性のある人たちの3人に2人は、自分の支出プランに非常に厳格だと主張している。

 回答者の多くは、退職金の運用計画(53%)、緊急資金の確保(52%)、投資ポートフォリオの構築(47%)、住宅資金(41%)など、似たような個人の財政目標を共有していた。

 また4人に3人は、欲しいものと必要なものの違いを簡単に見分けられると回答している。当然のことながら、78%がその両方を考えて、買い物ができたときに満足するとしている。

References:Spenders or savers? Research reveals who has a happier life / written by konohazuku / edited by / parumo

 
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浪費家と節約家、どちらが人生の幸せを感じているのか?新たな研究で明らかに