歴史と伝統、そして進取の気風を感じさせる京都のおやつや手みやげ。

【写真】祇園園辻利のお抹茶1199円。てん茶を石うすでひいた、抹茶・十徳と白玉団子のセット

電子書籍「京都Walker 外さないおやつ&褒められ手みやげ」では、そんな京都のおやつと手みやげをなんと182品も写真入りで掲載している。京都観光の合間の立ち寄りや親しい人へのプレゼント購入に、おすすめの逸品ぞろいだ。その中から注目の品をピックアップして紹介しよう。

■宇治茶のおいしさが詰まった 京都人も愛する名物パフェ

宇治茶の老舗「祇園辻利」が展開している、「茶寮都路里」。休日には数時間待ちの行列ができることもあるファンの多い茶寮で、圧倒的な人気を誇っているのが「特選都路里パフェ」だ。このパフェを目当てに訪れる人がほとんどで、1日約470杯を売り上げたこともあるという人気ぶり。「祇園辻利」の上等な宇治抹茶を、アイスをはじめ、カステラゼリー、ホイップクリーム、シャーベットなどに使っていて、これでもかというほど、抹茶を贅沢にいろんなスイーツで楽しませてくれる。

そんな抹茶尽くしのパフェにはほかにも、大きな栗の甘露煮や白玉、寒天なども入っていて、高さ25㎝ほどになるほどボリューム満点。それぞれが甘さ控えめに作られているので、上品に香るほろ苦い抹茶を堪能しながら、あっさりと味わうことができる。国内外の観光客にも大好評だが、地元の人も列に並んでまでも食べたくなるという、京都に訪れたなら必ず食べたい逸品だ。

また、パフェのほかにも、茶舗ならではの最高級の抹茶を楽しめるメニューも見逃せない。評判の「十徳」という抹茶は、ほのかな甘味とすっきりとした味わいが特徴的。白玉だんごや、見た目も美しい季節の和菓子と一緒に味わえるので、上質な抹茶を気軽に楽しんでみて。

この茶寮を始めたのは1978(昭和53)年のこと。このころはコーヒーや紅茶が世の中に広まり始めて、日本の食文化が変わっていき、お茶を飲む機会が減っていったころだった。「もっとお茶本来のおいしさや魅力を伝えたい」と、物販だけではなく、宇治茶を使った本格的なスイーツも考案したのがこの茶寮。それ以来、茶の幅広い楽しみ方を提案し続け、45年以上たった今、店は宇治茶のおいしさにすっかりと魅了された、世界中の人々でにぎわっている。

特選都路里パフェ1595円。通年提供