主演にリリー・フランキー、その妻役に木村多江ほか、錦戸亮高梨臨ら共演陣を迎えた日英合作『COTTONTAIL(原題)』の邦題を『コットンテール』とし、2024年3月1日(金)に日本公開されることが決定。公開に先駆け、第18回ローマ国際映画祭グランドパブリック部門(GRAND PUBLIC)へ正式出品され、主演のリリーパトリック・ディキンソン監督がワールドプレミアとなる公式上映に出席、さらにディキンソン監督が最優秀初長編作品賞受賞の快挙をはたした。

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現地時間10月26日、主演のリリー・フランキーとディキンソン監督がレッドカーペットに登場。リリーが国際映画祭のレッドカーペットに参加したのは、『万引き家族』(18)のカンヌ国際映画祭以来となった。レッドーカーペットでは、地元ローマの市民、世界各国から集まった映画ファン、マスコミ陣から止まない“リリー”コールが。リリーは握手、サイン、写真を求められ、なかなか前に進めない状況までに盛り上がった。

続いて、ワールドプレミアとなる公式上映では、エンドロールが始まった瞬間から、拍手の嵐に。エンドロールにリリーの名前が出た瞬間、観客は熱を帯び、リリーも立ち上がり、観客に応える場面が終映まで続いた。上映後も、地元ローマの市民、映画ファン、マスコミがリリーの元へ集まってきて本作の感動を伝え、握手を求める人々が列をなし、映画祭のスタッフから次の上映準備のため場所を空けてほしいと言われるほどの盛況ぶりに。

ワールドプレミア上映を終えたリリーは、「パトリックというイギリス人監督が撮った、日本人家族の物語が、ローマの方々に熱く迎えられたこと、『コットンテール』という作品が国を超えていく瞬間を目の当たりにするというすばらしい経験ができました」と感激のコメントを語った。なお、日本から同部門に宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』(公開中)も出品された。

監督、脚本を手がけたディキンソンは、早稲田大学に留学経験があり、日本の映画や小説などに多く触れてきた。そのなかで、日本にすばらしいスタッフ、キャストがいることを知ったこと、インターナショナルな作品の方がおもしろくなると考え、日本とイギリスの2つの国をまたがる話にすることを決めたと、合作の経緯を語る。 撮影は新型コロナウイルス感染拡大に伴う延期を経て、2021年初夏、日本でスタート、イギリスロンドンで敢行した。

また、あわせて、兼三郎(リリー)と一人息子の慧(錦戸)のツーショット写真が解禁。日本を代表する演技派俳優たちが織り成す家族の愛の物語は、一体どんな演技で観客を魅了するのか。引き続き、本作の続報に注目してほしい。

文/山崎伸子

宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記

レッドカーペットを歩くリリー・フランキー/[c]2023 Magnolia Mae/ Office Shirous