テキストや元になる素材を入力するだけで、画像や動画を生み出してくれる生成系AI(ジェネレーティブAI)は目覚ましい進歩を遂げている。数年前に比べればかなり洗練されてきてはいるが、まだ完璧とまではいかないようだ。
だがまだ人間の細かい動作を生成するのに苦労しているようで、体の一部が分裂したり、伸びたり縮んだり溶けたりと、ホラーの世界へ突入しがちだ。
そのうちこの弱点も克服できるようになるのだろうが、逆にそこに目を付けたのがフランスのバーガーキングだ。
生成系AIを使用し、ハロウィン用に人々の怖れを掻き立てる一連のポスターやCMを作成していたようだ。
BURGER KINGR France - a.i.lloween
フランスのバーガーキングがハロウィンの日に公開したのは、生成系AIを利用して作ったポスターと動画CMだ。
これらの広告はバーガーキングの依頼によりフランスの広告代理店「Buzzman Paris 」が制作したもので、生成AIに「ハンバーガーを食べる女性」や「バーガーキングで食事をする男性」といったテキストを入力して作り上げたという。
まるで別の世界線に迷い込んだかのように、人体構造的にいろいろおかしなことになっている。
・合わせて読みたい→文章から画像を生成するAIでバーガーキングを描いたら、恐怖の大魔王みたいなことに
手の数が多かったり、舌の数が多かったりと、異形の人間たちがハンバーガーを食べている様は、幽霊やモンスターのほうがまだかわいいレベルなのかもしれないと思うほどにはホラーがどくどくと押し寄せてくるよ。
生成系AI(ジェネレーティブAI)は、指定したデータ(テキスト・画像・音声など)から新たなデータを作ってくれるAIで、画像や動画、楽曲やプログラムのコード、文章など、様々なものに対応している。
よりクリエイティブな生成物を生み出すことができるのが特徴なのだが、今のところは繊細な動きなどを描写するのが苦手で、品質が安定しないという弱点がある。
その弱点を利用して、ハロウィンというホラーライクなイベントを盛り上げるため広告を作り上げたフランスのバーガーキング。
確かにハロウィンにふさわしい広告となっているが、購買意欲が上がるかどうかはまた別の話だ。
とは言えそのうちすぐにAIの学習能力もあがって、別の世界線に飛ばされることのないリアルな画像や映像が生成できるようになるだろうから、これで遊べるのも今のうちかもしれない。
そういえばバーガーキングの王様を生成AIが作り出した油絵風画像も話題となっていたが、最新版のバーガーキング王様も見てみたいね。
追記:(2023/11/02)本文を一部訂正して再送します。
written by parumo
コメント