i-PRO(アイプロ)株式会社(東京都港区、代表取締役社長 尾崎 祥平、以下i-PRO)は、フルモデルチェンジする「Xシリーズ」のハイエンドAIネットワークカメラに、業界初(※1)となる設置現場で環境に応じたAI学習を可能とするAIアプリケーションを搭載し、2024年2月より販売することをお知らせします。

■AI現場学習アプリケーションの概要

従来のAIアプリケーションは、人物、車、二輪車など、あらかじめ学習させた対象物のみ検知が可能で、事前に学習されていない別の検知対象、例えば、昨今被害が増加しているクマやイノシシ、工場での特殊車両などを追加するには、新たなアプリケーション開発が必要となります。また、あらかじめ学習させた対象物と類似した物体、例えば、人の背丈ほどある観葉植物を人と誤検知したり(誤報)、あらかじめ学習させた検知対象物が検知されなかったり(失報)、多種多様な現場環境では精度に課題が残されていました。

新開発のAI現場学習アプリケーションでは、お客様の現場に合わせて、検知対象の追加を行ったり、誤報や失報のフィードバックにより検知率の向上を行ったりする追加学習が可能となります。これにより、より信頼性の高い解析データによる確度の高い対策の立案や、誤報による無駄な現場巡回業務の削減などが可能になります。

このAI現場学習アプリケーションは、現行モデル比で約4倍のAI性能、CPU性能を実現した、新「Xシリーズ」で初めて搭載して市場に投入します。(新「Xシリーズ」の詳細は後述)。

●システム構成

対応カメラ:新「Xシリーズ」(現時点)

必要なAIアプリ:AI現場学習アプリケーション(無料)、AI動体検知アプリケーション(WV-XAE200WUXのライセンス購入が必要)いずれも新「Xシリーズ」にプリインストール済み。

設定ツール:i-PRO設定ツール(iCT)

連携機器アラーム連携などに必要な機器はAI動体検知アプリケーションと同様となります。

●検知対象の追加

・AI現場学習アプリケーションを使って、AI動体検知アプリケーションの標準検知対象(人物・車・二輪車)に、現場で必要となる新しい検知対象を追加できます。

[追加検知対象例と使用例]

 -フォークリフトなどの作業車、スケートボードなどの遊具:立ち入り禁止エリアに入ったらアラームを発報

 -クマ、イノシシ、サルなどの野生動物:区域内に侵入したらアラームを発報

 -店舗ユニフォーム着用者:出入口で、店舗ユニフォーム着用者とお客様が通過した人数を分けてカウント

●誤検知(誤報)・検知漏れ(失報)の削減

・AI動体検知アプリケーション(WV-XAE200WUX)の標準検知対象である人物・車・二輪車の検知精度改善により、誤報・失報が削減できます。

[改善例]

 -特定の向き・姿勢だと検知しづらい人物の検知の改善

 -特定の角度だとわかりづらい車両の検知

■新「Xシリーズ」の概要

フルモデルチェンジする「Xシリーズ」は、屋外用ボックスカメラ、屋内用ドームカメラ、屋外用ドームカメラ、それぞれ2MP(1080p)、5MP、8MPのセンサーを搭載した各3機種の計9機種です。2MP(1080p)、8MPモデルは2024年2月、5MPモデルは2024年4月より販売します。

●商品の主な特長

1.最大9つのAIアプリケーションの搭載、最大5つ(※2)のAIアプリケーションの同時使用により、切り替えの手間なく必要なAIアプリケーションを1台のカメラで運用が可能

AIアプリケーションが利用可能なROM領域を6GBに大幅拡張することで、AIアプリケーション搭載可能数を拡大。

AI性能、CPU性能を従来モデル比で約4倍に向上。加えて、AIアプリケーションが利用可能なRAM領域を450MBに拡張することで、AI現場学習アプリケーションのような複雑で高負荷のアプリケーションの使用やアプリケーションの同時使用数拡大を実現。

i-PROのSDK(ソフトウェア開発キット)により、パートナーやお客様で制作したAIアプリケーション搭載も可能。

2.AI現場学習アプリケーションによりお客様の現場で検知対象の追加や検知精度改善が可能。アラームや検知データの信頼性をより高め、監視業務の効率化や確度の高いマーケティング施策立案に寄与

3.AIプロセッサーを搭載していない同一ネットワーク上のカメラ(非AIカメラ)最大3台の映像をとりこみ、AI映像解析が可能(※3)。既設の非AIカメラの活用で導入コストを抑えつつ、解析対象を拡大(※4)

4.50m照射のIR-LEDと光学3.1倍ズーム(8MPモデルは2.0倍)、および、AIプロセッサーがもたらす画質自動最適化により、夜間でも対象物を明確に撮像

5.データの改ざんやなりすましを防ぐサイバーセキュリティー性能

第3者機関発行の電子証明書(Global Sign(※5))のプリインストールFIPS 140-2 Level3(※6)に認定されたハードウェアの搭載に加えて、カメラの乗っ取りを防ぐセキュアブートをi-PROとして初めて搭載。セキュア性能が高い映像監視システムを提供。

※1:セキュリティカメラ搭載AIアプリケーションで学習する方式において。2023年10月現在、当社調べ。

※2:2MP、5MPモデルの場合。8MPモデルの場合は最大4つ。

※3: i-PRO製カメラではH.265対応カメラ(全方位カメラを除く)、他社製カメラではJPEGで1920x1080か1280x720を5fps対応カメラの映像を取り込めます。解析結果を見るには、別売のマルチAIソフトウェア(WV-ASA100(W)))が必要です。

※4:2024年4月以降バージョンアップで対応予定。

※5:GlobalSignはGMOグローバルサイン株式会社の登録商標。

※6:FIPS 140-2は、米国連邦情報処理標準規格(Federal Information Processing Standards)で暗号化モジュールセキュリティ要件を定めた規格。Level 3は、政府や法執行機関など、高いセキュリティが求められる場所に適したレベル。

■品番と主な仕様

いずれも価格はオープン価格、発売時期は2MP(1080p)、8MPは2024年2月、5MPは2024年4月です。

■i-PROについて

i-PRO株式会社は、セキュリティ監視、パブリックセーフティ、そして医療用イメージングの各分野に欠かせないセンシングソリューションの世界的なリーディングカンパニーです。パナソニックにおける60年以上にわたる数々のセンシング技術とイノベーションを継承し、2019年に設立されました。

私たちは、一瞬も見逃さない高度なセンシング技術とあらゆる環境に対応する信頼性の高いソリューションで、人々の命を守り救うプロフェッショナルをサポートし、より安心安全な社会の実現に貢献します。

https://i-pro.com/corp/jp/

<本商品に関するお客様からのお問い合わせは>

i-PROカスタマーコンタクトhttps://i-pro.com/products_and_solutions/ja/surveillance/contact-us )までお願いいたします。

配信元企業:i-PRO株式会社

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