リバプールコロンビア代表FWルイス・ディアスの両親を誘拐した犯人が、民族解放軍(ELN)であることが判明した。『ESPN』が伝えている。

コロンビア政府は2日、ルイス・ディアスの両親が誘拐された事件に関して、ELNの関与を認めた。

ELNは、1965年に設立された革命政府樹立を唱える親キューバ、反米及びマルクスレーニン主義の反政府武装組織。同国ではコロンビア革命軍(FARC)に次ぐ規模の共産主義系武装組織と言われている。

現在、ELNと交渉中の政府和平代表団は声明で、誘拐が「ELNに属する部隊によって行われた」ことを「公式に認識している」と述べた。

また、和平代表団を率いるオッティパティーニョ氏は、「我々はELNに対し、ルイス・マヌエル・ディアス氏の即時釈放を要求しており、現時点では同氏の生命と健全性を確保する全責任はELNにある」とコメントしている。

事件は10月28日に発生。コロンビア北部のバランカスで父のルイス・マヌエル・ディアスさんと母のシレニス・マルランダさんがガソリンスタンドで車を止められ、銃を突きつけられた状態でバイクに乗った武装集団に誘拐された。

警察が捜索して迫ったなか、母のマルランダさんは、28日の夜に救出。車の中に取り残されたものの、父のルイス・マヌエル・ディアスさんはそのまま連れ去られてしまった。

コロンビアの内務大臣は北部の山岳地帯に100人以上の軍隊を派遣。また、隣国のベネズエラに連れて行かれた可能性があるとされ、隣国のベネズエラ当局にも国境警備隊の増員を求めたという。

また、軍隊はバリケードを設置し、自動車小隊を展開。ヘリコプター飛行機などから上空からも捜索し、コロンビアの国家警察は、同氏の救出につながる情報に対して4万8500ドル(約740万円)の懸賞金をかけることを発表していた。

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